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八村塁が現地記者に語った「東京五輪までのビクトリーロード」

スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2019.03.23 16:00 最終更新日:2019.03.23 16:00

八村塁が現地記者に語った「東京五輪までのビクトリーロード」

(写真・USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 

 アメリカ時間の3月21日、米国大学バスケのNo.1を決める、全米大学体育協会(NCAA)トーナメントが開幕した。日米バスケ界の最注目選手・八村塁(21)が在籍する、第1シードのゴンザガ大学は、初戦で第16シードのフェアレイ・ディッキンソン大(FDU)と対戦し、87対49で圧勝を収めた。

 

 その前におこなわれた、ウエストコースト・カンファレンス(WCC)で準優勝に終わり、NCAAは雪辱を果たすトーナメントになる。そんな八村は自身の活躍について、WCCの際に、現地記者にこう語った。

 

 

「シーズン中から、僕中心のチームとしてやってきて、みんなもやりたいこと、やりたくないことがわかってきていて、そのなかで噛み合ってきているので、よくなってきているし、これからもっとよくなると思います。

 

 オールアメリカン候補になったのもチームのおかげだと思うし、いい結果でシーズンを終えられて、そういうなかでチームのエースとしてやっています」

 

 今回のNCAAトーナメントへの意気込みも、いままでとは変わってきているという。

 

「やっぱりチームの中心としてやっているので、責任感も出てきます。しっかりチームとか、いろんな人の期待に応えられるようにしたいです。

 

 WCCは負けなしで来てて、最後は気合が入りすぎたのと、冷静ではありませんでした。終わった後にチームで『これが最後の負けになるように』という話をしたので、これを絶対につなげたいと思います。

 

 もう負けられないですね。NCAAトーナメントでの6試合は、自分たちのやるべきことをやって、勝ちたいなと思います。オフェンスでもディフェンスでも、インパクトを与えられるようなプレーをしていきたいです」

 

 6月に控えた、NBAのドラフトを見越して、今大会ではなんとしても優勝を勝ち取りたい、八村率いるゴンザガ大。しかし、八村はNBAでの上位指名が期待されていることについて、「今は考えていないですね」と、あくまで目先の大会に集中している。

 

 そんな八村について、現地メディア『WEST COAST CONFERENCE SPORTS.com』のジョン・クルムバッカー氏はこう語る。

 

「昨季とは、もはや別人のようだ。自分がやっていることに対して自信を持てて、対人プレーでも自分に何ができるか自覚している。

 

 また、試合に対する理解力も素晴らしい。無理やりシュートをするような強引さがない。バスケットボール文化が根づいた環境で育ってるわけではないのに、たった数年で学んだのだろう、恐れ入るよ。

 

 一方で、人に対するディフェンスは課題。マークを外したり、マークを交換するときに、遅れたりする。でも、彼は大学バスケ3年めながら、1年めはアメリカのバスケに慣れるのに費やしたから、まだ成長の余地はある」

 

 英語力の向上ついても、目を見張るものがあるという。

 

「昨季の初めは、メディアに対して、あまり話をしたがらなかった。英語力に自信がなかったんだろう。それでも、今季はだいぶ上達して、とても取材しやすくなっている。ほぼゼロから英語を学んで、2年で習得したのは素晴らしい」

 

 NBA採用の展望についても、クルムバッカー氏は太鼓判を押す。

 

「彼には、NBAでやれるだけのスキルはあるとは思う。アウトサイドからのショットは発展途上だが、スリーポイントを打つのをためらってはいないから、今後はもっと決まるようになるだろう。自分のプレーを向上させるため全力は尽くしている。

 

 彼が『日本人選手でもNBAでやれる』ということを証明する責任を感じているのは知っていて、応援したいと思っている。NBA入りを考えたとき、体格的にセンターよりもスモールフォワードだろう」

 

 一方、2020年の東京五輪まで、500日を切った。日本でいまバスケが盛り上がっていることについて、八村はどう考えているのか。

 

「五輪が決まったあたりから、ずっと目標にしていました。僕も途中から代表に入って、試合に出てて、そこからずっと勝ち続けてきたので、W杯出場を決められてよかったなと思います。

 

 日本は五輪にも出られると思っています。僕もアメリカでやってきましたし、いろんな選手と力を合わせて五輪に出るのは、楽しみです」

 

 NBAドラフト、そして東京五輪まで続くヴィクトリーロードを歩むため、八村はエースの看板を背負って、ゴンザガ大を導いていく。

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