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那須川天心戦を前に…亀田興毅が「もちろんKO狙うよ!」
スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2019.06.22 06:00 最終更新日:2019.06.22 06:00
「KO? もちろん狙いますよ。(相手が)なんぼ強いっていっても、ボクシングでは一戦も(正式な)試合したことないし、プロテストも受けてない。そういう相手に、情けない試合はできひんから。元世界王者としてベストコンディションに仕上げて、天心くんを葬り去りたいなと」
自信たっぷりにそう語るのは、6月22日に放送されるAbemaTVの3周年特別企画で、那須川天心(20)とのボクシング対決を控える亀田興毅(32)だ。
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現役時代は、挑発的なパフォーマンスを繰り返し、多くの「亀田アンチ」を生み出す一方で、日本人初の偉業となる3階級制覇を達成。内藤大助との一戦では視聴率 43.1%を記録し、“数字を稼げる” 男だった。
だが、そんな彼もいまや3児の父。失礼ながら、体もやや緩い。かたや相手は、現役バリバリにして、2019年5月には元世界王者の挑戦を退けた、一世代下の那須川だ。亀田は今回、階級差を意識して、「これまでで最重量」に体重を増加。パワーアップを図り、KOを狙う姿勢だ。
妻と息子3兄弟との平穏な日々のなか、「自分にとってリスクしかない」と苦笑する今回のオファー。それを受けた背景には、息子たちの将来を心配する「家族愛」がある。
子供たちのボクシング動画を、自身のSNSで公開している亀田。「家族のことは、ほとんど話さんのやけどな……」と言いながらも、本誌に初告白した。
「(息子たちにボクシングを)やらせようとは思ってないです。本人らが好きになって、『どうしてもやりたい』って言うなら別やけど、こちらからやらすような誘導はしない。だって、魅力感じないですもん、いまのボクシング業界に」
息子に対して、「ボクサーにはなるな!」と語る亀田の心中には、ボクシング界への強い危機感が募っていた。
「ボクシング人口は減り続けていて、全国のジムはどこも赤字。興行の黒字化も厳しい。深刻に考えないと。
世界チャンピオンでもアルバイトせなアカンっていう現状。トップクラスでも1年で1億円稼げるかどうかじゃないですか。
そんな業界に夢あるんかな。若い人たちに、『ボクシングってカッコいいな、俺もやりたいな』って思ってもらわないと未来はない。
でも、自分は業界のために今回の闘いを引き受けたけど、ボクシング業界はこういう企画に反対する人もいる。『じゃあ自分たち、何がやりたいの?』って話なんですよ。自分と天心くんがやることで、ボクシングという競技にファンを取り込まないと」
そんな「決意」の一戦。最愛の妻への相談はあったのか。
「(嫁とは)中2からつき合いだしたんやけど、そのときから自分は、『こいつと結婚する』って決めてたんですよ。嫁とはボクシングの話もしないし、今回の試合についても特になにも話してないです。自分はなんでも、一度決めたら絶対に曲げないんです。嫁もそれを知ってますから」
2018年5月、引退試合として1試合限定で “復帰”。現役時代に、プロ初黒星を喫した因縁の相手、ポンサクレック・ウォンジョンカムに雪辱を果たした。しかしそれ以降、トレーニングはまったくしていなかったという。
「ただ、ボディは鍛えてましたよ。アルコールで(笑)。引退してから、酒ばっか飲んでましたから。特に自分がウイスキーにハマってからは、家で嫁とも飲んでます」
だが、元3階級王者も酒には “KO” されることが……。
「ふだん、嫁に怒られるようなことはないんですけど、酒で他人様に迷惑をかけたときだけは怒られました。自分、酒を飲んで寝ちゃうと、3時間は起きないんですよ。
タクシーでも、『運転手さーん、あと何分ぐらい~?』なんてしゃべってるのに、『パタン』って糸が切れたように落ちるらしくて。で、気がついたら警察の中におったりする。そういうときだけは怒られますよね」
もちろん今は禁酒中。それほど那須川戦への思いは強い。
「今後の復帰は、1000%ない。ただ今回、歴史的一戦が実現したのは、嬉しく思ってます。令和にも、亀田興毅の爪痕を残そうと思う。天心くんからしたらオヤジやろうから、『オヤジ狩り』に遭わんように気ぃつけときますわ」
(週刊FLASH 2019年7月2日号)