スポーツスポーツ

甲子園球数問題で…張本勲はダルビッシュをどう思う?

スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2019.08.30 06:00 最終更新日:2019.08.30 06:00

甲子園球数問題で…張本勲はダルビッシュをどう思う?

 

《だれかこの記事プリントアウトして江本さん、張本さんに渡してください》

 

 8月20日(日本時間)、ダルビッシュ有(33)は “応戦ツイート” を発信した。

 

 その原因は同日、『朝日新聞デジタル』が掲載した、野球解説者・江本孟紀氏(72)のインタビュー記事。江本氏は球児の “球数制限” について、「安易に設けるべきではない」と述べたが、ダルビッシュがすぐに反論したのだ。

 

 

 ダルビッシュが「この記事」と示したのは、「少年野球トップ選手 75%に肩やひじの障害」というネット記事。

 

「肘の手術を経験したダルは、“球数制限” にこだわりがある。なのに、江本氏は『メジャーの球数制限でやっているのに、なぜダルは怪我したの?』と挑発するようなことを記事の中で言っています。

 

 ダルは先日も、張本勲氏が『大船渡・佐々木朗希は(県予選決勝で)絶対、投げさすべきなんです』と述べたテレビ番組のコーナーを『消してください』と批判。『大物OBたちとバトル勃発』と注目されています」(スポーツ紙記者)

 

 ダルの “口撃” のせいか、甲子園でも球数が焦点になった。

 

 プロ注目の星稜(広島)・奥川恭伸(18)は、計512球を投じたが、2回戦で中継ぎ待機、準々決勝では完全休養をとる、球数を意識した起用。それでも準決勝から、中1日で迎えた22日の決勝では、本人に違和感が。

 

「決勝戦の前のキャッチボール中に、奥川が『ヤバい』とつぶやいたんです。試合でも四球を出したあと、同様に『ヤバい』と。その直後、履正社(大阪)・井上広大の逆転3ランでした」(試合を取材したカメラマン)

 

 決勝は127球を投げるも惜敗した奥川。そうした高校球児たちの状態を見ると、やはりダルの主張が全面的に正しいのか−−。

 

「いや、ダルビッシュは、そもそも僕の記事の全文を読んでないんじゃないかな」

 

 本誌にこう話すのは、ダルビッシュに噛みつかれた江本氏だ。

 

「僕が記事で言いたかったのは、『球数制限ばかりがひとり歩きしている』ということなんです。『なにがなんでも投げろ!』とは言っていません。

 

 故障の原因は、投げすぎにあるかもしれない。でも『フォームの問題は?』『練習方法は?』、そういったことをもっと検証したほうがいいということです」

 

 たしかに、『朝日新聞デジタル』の記事の有料部分には、そう書いてある。ちなみに、ダルビッシュは《有料記事は自分も読んでいないので読まなくていい》とツイートしている。

 

「ダルビッシュに、僕の言っている意味が通じていないような……。まあ、僕に意見があるように、彼にも彼の意見がある。張本さんもそうだし、高校の指導者もそう。意見を出し合えばいい。意見の交換がないことが問題ですよ」(江本氏)

 

 同じ解説者の福本豊氏(71)も、口を揃える。

 

「そもそも『古いから悪い、新しかったらええ』ってことでもない。ダルビッシュが、ツイッターで何を言ってるか興味ないんだけど、『それはあなたの考えでしょう』と。議論するのは大事やけど、現役なんだから、まずは結果を出すことですよ」

 

 今回の論争を、“火をつけた” 張本勲氏(79)はどう考えるのか。8月23日の朝、自宅から出てきた本人を直撃した。

 

--さまざまな意見が出ているが。

 

「ようわからんなあ……。(取材に対して)ご苦労さん」

 

 決まり手は「肩透かし」か。


(週刊FLASH 2019年9月10日号)

続きを見る

今、あなたにおすすめの記事

スポーツ一覧をもっと見る