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坂本勇人、二軍入りの次に危惧される「サード降板」満身創痍のなか本人も引くに引けない復調への「決意」
スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2024.07.01 21:10 最終更新日:2024.07.01 21:10
6月27日、二軍に合流した坂本は「経験は人よりあると思う。やれることは全部やる」と決意のほどを語った――。
2008年、高卒入団2年めにしてショートのレギュラーを獲得すると、長く巨人の顔として君臨してきた坂本だったが、今季の不振は深刻だ。ここまで61試合に出場も打率.234、4本塁打、18打点と、とても主力としての数字は残していない。6月25日の試合後、「この成績では……。1回、リフレッシュさせる」と語った阿部慎之助監督は、坂本の二軍落ちを決断したが、ケガや体調不良以外では初めてのことだった。
そんな坂本の復調について、「完全復活はそれほど簡単ではない」と巨人担当記者は語る。
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「不調はいまに始まったことではないんです。2012年には173安打でセ・リーグ最多安打王に輝くなど、毎年のように160安打前後のヒットを放っていました。ところがここ4年は、120安打にも届かないほど数字が落ちています。それは、ショートという運動量の多いポジションで、毎年のように出続けた弊害でもあります。
膝、腰は相当悪く、満身創痍と言っていいほどに追い込まれたことも。結果“金属疲労”となり、しかも年齢とともに、衰えが加わってしまった。そこで首脳陣は、2年ほど前からファーストへのコンバートを打診してきたんです。ところが坂本はショートに大きなこだわりがあって、受け入れない。
しかし、不振も続きましたからね……。結局、坂本はプライドを捨てました。2023年終盤から、ファーストではなくサードへの転向を受け入れました。今季からは本格的な転向なので、相当な決意を持ってシーズンに挑んでいたんです」
この数年、サードのポジションは、いまや“巨人の顔”に成長した岡本和真の定位置だった。しかも、彼はサードで2021年から2年連続でゴールデングラブを受賞していた。
ところが巨人は、岡本のポジションをサードからファーストへ替えさせてでも、坂本の復活を後押しした。坂本にしても、引くに引けないところまで追い込まれていた。
「坂本は巨人の主将を務めた人材ですから、ショートからファーストへのコンバートを拒否した時点で『わがままだ』といった意見も出たんです。それでも首脳陣が強く言えなかったのは、これまでの実績を慮ってのことでした。でも、もうそんなことは言えないほど坂本は追い込まれています。今回、打診されたとしたら、今度こそ坂本はファーストへのコンバートを受け入れなければならないでしょう。
そうなれば、岡本がサードへ戻れるメリットもあります。そうとわかっていても、坂本がファーストへの拒否反応を見せれば、ベンチあるいは代打要員しか道は残されていないでしょう」(同前)
坂本には、張本勲氏に続く2人めの3000本安打という大目標がある(7月1日現在、2321安打)。一軍に復帰し、再び大目標に歩を進めた際、その左手にファーストミットが握られているかどうかが、カギを握っている。
( SmartFLASH )