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松山英樹のゴルフ部恩師が「大学私物化」で告発された

スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2019.12.25 06:00 最終更新日:2019.12.25 06:00

松山英樹のゴルフ部恩師が「大学私物化」で告発された

阿部氏の平成27年6月の交際費(右)と支払い先ランキング表

 

《特定の職員 交際費4400万円 東北福祉大運営法人前監事が上申書》

 

 驚きの見出しが、「河北新報」の宮城県版に躍ったのは、2019年12月10日のこと。

 

 東北福祉大学で監事を務め、11月で退任した犬飼健郎弁護士が、退任直前、不正な経理処理を指摘する上申書を理事会に出していたことを、報じたものだった。いま同大では、この上申書をめぐり、激しい “暗闘” が起きているという。

 

 

「じつは2019年10月に、大学に税務調査が入ったのです。その際に、『交際費が高い』という話が出たんです。それを受けて、犬飼弁護士が監事として内部を調査したところ、総務部長が使った平成27年度ぶんの交際費が、総額で4400万円を超えていたことがわかったのです」(東北福祉大の現役教員、以下同)

 

 本誌も、この上申書を入手。河北新報では匿名となっていたが、取材を進めるなかで、高額な交際費を使ったと指摘されているのは、阿部靖彦総務部長(57)と判明した。

 

 阿部氏は、1989年に東北福祉大のゴルフ部を新設し、谷原秀人(41)、池田勇太(34)、松山英樹(27)ら人気プロゴルファーを輩出する、同大ゴルフ部の監督も務めている。

 

「上申書では、たんに交際費が多額なだけでなく、支払先に銀座や六本木などの高級店が並んでいて、『個人的な遊興のための支出としか考えられないこと』や、『実際にはその会食に参加していない人物の名前が、精算書類に書かれていること』も指摘されています。

 

 とくに、『大谷(哲夫)前学長と飲食した』と支払伺いが出されているのに、実際は参加していないことも、犬飼弁護士は直接確認したそうで、このような虚偽の書類のでっちあげは許されません」

 

 ことを重く見た同大の教員たちは、12月12日に文部科学省・学校法人経営指導室を訪れ、学校法人調査官らと面談。虚偽の内容が書かれた書類なども持参して、学内有志からの告発文書を提出した。

 

「担当者は、文書を見て驚いていました。『大学内で調査委員会を早急に立ち上げ、報告書を提出してほしい。こちらでも調査します』との言質を取りました」

 

 なお本誌が、文科省に問い合わせたところ「個別の法人への指導内容についてはお答えできません」との回答だった。

 

 冒頭の写真は、阿部氏が交際費を支出した飲食店のリストだ。ほとんどの場合、1回の飲食で10万円を超えており、東京・銀座、六本木の高級店がずらりと並ぶ。

 

 これ以外にも、たとえば平成27年6月1日からの4日間で、都内の高級店を9店も訪れており、総額は101万6910円にのぼる。また年末になると、銀座や六本木のクラブから、阿部氏宛にたくさんのお歳暮が届くという。

 

 なぜ、総務部長とはいえ一介の大学職員が、ここまでの交際費を使えるのか。

 

「阿部さんは、東北福祉大ゴルフ部を強豪校に成長させた “松山英樹の恩師” として、学内で権力を振るっているのです」(ゴルフライター)

 

 だが、阿部氏にまつわる “疑惑” はこれだけではない。同大ゴルフ部関係者が話す。

 

「阿部さんは、松山選手の海外メジャー大会の応援に行くための渡航費や滞在費も、大学側に請求しているんです。

 

 また現在、阿部さんの息子・功太郎氏が社長を務める『KA企画』という会社が、松山選手のマネージメント業務に携わっているのですが、同社は2014年3月から2019年2月までの5年間、大学が所有する施設の3部屋を、事務所として無償で使用していました」

 

 犬飼弁護士による上申書や、現役教員たちが文科省に提出した告発文書も、こうした阿部氏による “大学私物化” を危惧してのものというわけだ。

 

「理事会は、当初は対応する姿勢を見せたものの、結局うやむやにしようとしています」(前出・現役教員)

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