もしか設楽(以下・設楽)「青学はどう?」
M高史(以下・高史)「1万mが28分台の選手を、(出場校最多タイの)8人揃えているなど、箱根に照準を合わせてる印象はありますね」
設楽「ただ、絶対的な強さはないような気がする。やっぱり箱根をずっと見ていると、時代はまわる。どこかが強くなれば、どこかが弱くなるし、そういう意味で、青学の時代は終わった気がする(苦笑)」
高史「箱根の予選会では、上位100人のうち、71人が “高速シューズ” といわれるナイキの『ヴェイパーフライネクスト%』を履いていて、たぶん本番でも、7割くらいの選手が履くと思うんです。
ただ、青学はアディダスと契約しているので、アディダスのシューズを履いている選手が多いのが、どう出るか」
設楽「ナイキのシューズは、3万円ぐらいして高いんですが、あれを履くと足が勝手に前に進むんです(笑)」
高史「観戦する場合、レース全体がいちばんわかりやすいのはテレビなんですが、現場には現場ならではの、スピード感や迫力があります」
設楽「『テレビでは聞こえない声』が聞こえるしね。運営管理車に乗ってる監督が指示を出すんですが、『何やってんだ! バカヤロー!』ってめちゃくちゃ怒ってる人もいれば、『いいよ! いいよ!』ってヘラヘラしてる監督もいる。その差はけっこう笑えます」
高史「車の位置取りで、揉めていたりすることも。とくに山道は道幅が狭いからね」
設楽「生観戦するなら、泉岳寺(1区)がおすすめ。意外と人が少なくて、駅を降りてすぐの場所で観られます。あとは、2区の生麦とか。1区から4区は、頑張れば京急でまわれますよ」
高史「初めての人は、ゴール地点はやめたほうがいい。めっちゃ込んでて入れない」
設楽「ただレース後に、(ゴール地点の)読売新聞本社のすぐ近くで、大学によっては報告会をやっているかもしれないので、そこに行けば、選手を間近で見られるかも」
高史「報告会は、感動ものですよ。成績のよかったチームはあっさりしていますが、成績の悪かったチームは、ブレーキになった選手が『俺のせいです』って涙したりして」
設楽「涙のロッカールーム的なやつね(笑)。場所がわからなかったら、大学の旗を持ってる “駅女(駅伝女子)” を目印にすれば、たどり着けるはず。
とにかく今回は優勝争いもそうだけど、混戦が予想されるので、(次回の予選が免除される)シード権(10位以内)争いも激しそう。出雲、全日本、箱根が “学生三大駅伝” とされているけど、正直、出雲と全日本はどうでもよくて、みんな箱根に懸けているからね」
高史「僕の2個下の学年は、出雲2位、全日本優勝。でも箱根13位で、その年の慰労会はお通夜みたいでした(笑)」
設楽「当日、僕はこの格好(タンクトップに短パン)で、沿道に行ってテレビに映り込むので、探してください」
高史「寒いから、アロマオイルをたっぷり塗り込んで、保温を忘れずに(笑)。僕は駒澤OBとして、母校のサポートをする予定です」
えむたかし
駒澤大時代は「駅伝主務」として、箱根駅伝などで選手をサポート。卒業後は、知的障害者施設での勤務を経て、ものまねアスリート芸人に転身。川内優輝のそっくりさんとして知られ、現在はマラソン大会への出演のほか、学生マラソンの取材もおこなう
もしかしたら
神奈川大時代は、箱根駅伝を走ることはできなかったが、1万mの自己ベストは29分48秒。卒業後は俳優を経て、2012年に『ポップライン』を結成、現在はコンビとして活動。設楽悠太のものまねは、東京マラソンで設楽が日本記録を更新した後に開始
(週刊FLASH 2020年1月7・14日号)