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プロ野球にVリーグに競馬…どれも「無観客」で熱狂なし
スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2020.03.12 06:00 最終更新日:2020.03.12 06:00
「体育館にいたのは、選手らと運営スタッフ、あとはマスコミだけ。スパイクが決まるたび、大型ビジョンからは派手な映像が流れ、アリーナDJの声と効果音が響いていましたが、当然誰もそれに反応しません。ちょっとシュールな光景でしたね」(大会関係者)
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2月29日、群馬・高崎アリーナでおこなわれたバレーボールVリーグ男子1部のプレーオフ決勝は、無観客試合となった。新型コロナウイルスの影響は、スポーツ界でも深刻だ。
レギュラーラウンド1位のパナソニック(冒頭の写真)を、同2位のジェイテクトが降し、初優勝した。控えの選手の声援が目立つなか、MVPを獲得したジェイテクト・西田有志選手のスパイクの音は、ひときわ大きく響いた。
一方、同日おこなわれた、プロ野球のオープン戦(巨人対ヤクルト)。東京ドームでは、ボールがミットに収まる音、バットにボールが当たる甲高い音だけが響いていた。
オープン戦、レギュラーシーズン、ポストシーズンを通じて初の無観客試合になったプロ野球。巨人―ヤクルトは、1年前の同時期のオープン戦でも約4万人の観客を集めた好カードだった。
公営ギャンブルも例外ではない。同じく2月29日のボートレース江戸川では、最寄り駅からの無料バスが運休に。レース場周辺の駐車場も、ロープが張られて閑散としていた。近くのコンビニ店員は「売り上げは通常の開催日の半分以下です」と話す。
そしてJRAは、1954年の日本中央競馬会創立以来、初の無観客開催に。場外馬券場も閉鎖され、販売は電話、インターネットのみになった。3月1日、ふだんは競馬新聞を片手にファンが押し寄せる中山競馬場のパドックは、静まり返っていた。
中山競馬場でレースがあった馬主が語る。
「客席には、馬主と関係者が20人ほどいただけ。空調も効いていなかったし、食べ物もなかった」
選手にもファンにも、寂しくツラい春だ。
(週刊FLASH 2020年3月24日号)