藤原が利用しなかった「高額療養費制度」とは、医療機関や薬局で支払った金額が、暦月(月初めから終わりまで)で一定額を超えた場合、払い戻しされる制度。活用した場合、治療費はどうなるのだろうか。国立がん研究センター中央病院の胃ガン事例で検証する。
【国立がん研究センター中央病院の事例】
《検査法》
口から内視鏡(ビデオスコープ)を入れ、胃の内部を観察する内視鏡検査。組織を採取して調べる生検などを経て、腫瘍が悪性と診断された場合、超音波検査、CT検査、注腸検査などがおこなわれる
《医療費》
●患者(1)
・身長154.6cm/体重43.5kg
・ガンの状態:ステージ1期
・治療内容:腹腔鏡下幽門側胃切除(11日間入院)のみ
胃の下側(幽門側)に発生した、早期胃ガンを切除する手術。腹部に小さな穴を開け、腹腔鏡モニターで内部を確認しながら切り取る
●患者(2)
・身長153.4cm/体重43.2kg
・ガンの状態:胃ガン(下部、ステージ3期)
・治療内容:開腹幽門側胃切除(10日間入院)+術後化学療法 術後補助化学療法は抗ガン剤「テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム剤(TS-1)」を1年間服用
開腹して、胃の下側(幽門側)に発生した胃ガンを切除。さらに、手術で取りきれなかった可能性のあるガン細胞に対して、抗ガン剤治療をおこなう
ふじわらよしあき
1949年4月27日生まれ 岩手県出身 現役のプロレスラー。現在は、俳優、ナレーター、声優と、幅広い分野で活躍中
取材協力・国立がん研究センター中央病院
参考文献・『国立がん研究センターのがんとお金の本』(小学館)
※本文中・表中の「自己負担額」は、すべて【年収370万~770万円、70歳未満】のケースです
(週刊FLASH 2020年3月31日・4月7日号)