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上杉隆 弟妹&元部下が告発“反権力ジャーナリスト”の正体「AIの中身は人力」「女性3人を妊娠」「80代実母を恫喝」
バラエティFLASH編集部
記事投稿日:2021.03.01 18:00 最終更新日:2021.03.18 11:26
「あの人は倫理観が欠如しています。私は、志望していた新聞社への就職もあきらめて彼に尽くしたのに、嘘を指摘したら、クビにされました」
沈痛な面持ちでそう本誌に告白するのは、乾真規さん(26)だ。「あの人」とは、ジャーナリストの上杉隆氏(52)のこと。上杉氏は2002年、『週刊文春』誌上で当時外務大臣だった田中眞紀子氏(77)を取材して、「編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞」企画賞を受賞。その後は記者クラブ制度を批判して、2011年には「自由報道協会」を設立し、一躍脚光を浴びた。
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現在は、ネット配信番組『ニューズ・オプエド』の運営をおこなう、「株式会社NOBORDER」の代表取締役や、「NHKから国民を守る党」(現・NHK受信料を支払わない方法を教える党、以下「N国党」)の幹事長を務め、安倍政権への鋭い批判でも評価されてきた。
ジャーナリストを志望していた乾さんは、2017年2月から、大学に通う傍らNOBORDERに勤め、上杉氏のもとで働き始めた。
「しばらくして私は、会社の事業のひとつである『AIニューズ』を担当するようになりました。
AIニューズは、“NOBORDERが開発した” と謳うサービスで、政府が公表するオープンデータなどをもとに、AIが記事を自動生成できると喧伝していました。また、『AIが利用者の好みについてディープラーニングを重ねることで、最適なニュースをピックアップできる機能もある』という触れ込みでした。
2018年11月からは、ニューズ・オプエド内にも『AIニューズヘッドライン』というコーナーが設けられ、AIが “番組好み” にセレクトしたという体で、毎日3~4本の記事が紹介されるようになりました」
実際、上杉氏は自身が連載を持っている『ZAITEN』2019年1月号で、このAIが「1分間で数千もの記事を生成できる」としている。だが実際には、まったく使いものにならなかったという。
「そもそも自動でニュース記事を作れるAI自体が存在していなかったんです。もうひとつの、番組で頻出するワードや過去に取り上げた記事をAIに学習させ、番組好みの記事をセレクトするという機能だけは、2019年2月にかろうじて実装されたものの、人間がGoogleやYahoo!で検索したほうが、早く正確に欲しい記事を探せる状態でした。
仕方がないので、AIが最適なニュースをセレクトしてくれるという体裁だけは保つために、AIが提示する “セレクト記事” のなかから、私たちスタッフが、人力でニュースを選んで要約しなおしていました。それを番組で『AIニューズ』として取り上げていたのです」
しかも上杉氏は、この “ポンコツAI” を、国民民主党に売りつけていた。NOBORDERが作成した国民民主党へのプレゼン資料には、「このAIを用いたニュースサイトを運営することで、党の情報発信能力が高められ、なおかつYahoo!ニュースなどへの転載で独自収益を得られる」などと書いてある。
さらに、本誌が入手した資料によると、2018年11月、国民民主党は、NOBORDERのAI部門を担い、上杉氏が取締役を務める企業に、ソフトウエア開発管理費として約260万円を振り込んでいた。以降、月に200万円~440万円が同社に支払われている。その合計は、2019年9月までで、なんと3280万円にもなる。
いったい、国民民主党は何にお金を払っていたのか。代表の玉木雄一郎氏(51)と国民民主党の広報担当者に尋ねると、共通の見解として「毎月提出された分析資料については、関係者間で回覧する等、活用いたしました」という回答が返ってきた。どうやら騙されていたという自覚はないようだ。乾さんは、こう続ける。
「私は、『視聴者に誤解を与えるべきではない。AIに何ができて、何ができないのか、どこからがAIの仕事で、どこまでが人力なのか説明するべきだ』と、再三にわたって上杉さんに伝えましたが、聞き入れられませんでした」
それどころか、上杉氏は乾さんを一方的に解雇。さらに、解雇後に会社の資料を持ち去ったとして被害届を提出し、窃盗容疑で刑事告訴した。
「窃盗なんてやるわけありませんし、証拠もない。警察も、『いちおう協力してください、何かあったら連絡をください』という程度で終わりました」