ドラマ出演が続く飯塚と角田の2人だが、「じつは、豊本こそが一番の芸達者」と揃って評する。
飯塚「僕らのコントの中で、豊本さんはオールラウンドプレーヤー。基本、僕や角田さんは同じような役どころ、ベースの人間性から、はみ出ない枠の役を演じています。それ以外の役は、すべて豊本さんが担ってくれているんですよ」
角田「なんか控えめにしてますが、じつはドラマに出演したのも、(3人のなかで)豊本さんが最初ですし」
豊本「東京03という場を常に守りつつ、またドラマなどのお話があれば、僕も出させていただきたいですね」
豊本が言うように、3人は東京03という場を大切にし、「おもしろいコントを作り続ける」ことに、こだわりがある。
飯塚「各々にバラエティやドラマの仕事があっても、僕らは3人とも『舞台でコントをすること』が、いちばん好きなんです。そんなグループ、あまりないですよね」
角田「役者の仕事も、東京03あってのもの。東京03のコントの僕のイメージのままで、撮影に呼んでいただけているのが嬉しいですね。東京03のコントを、観ていただいているということですから」
豊本「僕らの年齢に合ったコントを飯塚さんが書いて、3人で単独ライブに臨む。これからも飯塚さんの書いたコントをずっと読みたいし、演じ続けていきたい」
キャリアを重ねても、彼らは、まだまだコントに対して貪欲だ。
飯塚「とにかく、新ネタをやり続けたい。メンバーが45歳とか47歳という年齢になっても、バリバリ新ネタを作ってやっている。そんな芸人って、僕らのほかにはいないと思うので、常にその先駆者でありたいですね」
角田「若手に交じって、小道具が椅子ひとつだけでも、おもしろいコントをできるような存在でありたい。これ、飯塚さんの言葉ですが、カッコいいと思って使ってます(笑)」
豊本「これから長く続けるには、3人とも健康じゃなきゃいけないし、それも意識しつつ、続けていきたいです」
“東京03自身”がライバルだ。
飯塚「年齢を重ね、等身大のまま、コントの中で誰もやっていないことを発明し続けたい。東京03というトリオが過去にいたとして、それとかぶらない新しいことを、毎年やり続ける。それぐらいの覚悟で、コントに取り組んでます」
とうきょうぜろさん
飯塚悟志(いいづかさとし)、豊本明長(とよもとあきなが)、角田晃広(かくたあきひろ)によるトリオ。2003年、飯塚と豊本のコンビに角田が加わり、「東京03」として活動開始。作り込まれた長尺のシチュエーションコントで人気を集めている。単独公演『ヤな塩梅』が大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティにて11月12日~15日にて開催予定。最新情報は公式サイトをチェック
写真・福田ヨシツグ
ヘアメイク・山田友美
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(週刊FLASH 2020年10月20日号)