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さんま、マツコが経費削減で切られる日…「高コスパ司会者」テレビ業界150人の回答
エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2020.11.12 06:00 最終更新日:2020.11.12 06:00
コロナ禍のなか、テレビの制作現場は経費削減に追われている。それは、番組の顔である司会者のギャラも例外ではない。昨今、最も重視されているのは、コストパフォーマンスの高さ。つまり、『安いギャラで視聴率の取れる司会者は誰なのか?』に業界の関心が集まっているのだ。
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本誌は今回、大手広告代理店が民放各局のプロデューサー(以下・P)、ディレクター(以下・D)、編成担当者(以下・編成)計100名、制作会社プロデューサー(以下・制作P)計50名の、合計150名におこなったアンケートを入手した。
「アンケートには、テレビマンの本音が表われています。『使いたい司会者』のなかに、現在多くの番組を持つ、くりぃむしちゅーの上田晋也やマツコ・デラックス、明石家さんまらの名前がありません」(大手広告代理店関係者)
コロナ禍の以前であれば、“鉄板” とされてきた大物司会者たちに、高額のギャラを払っても番組は成立していた。しかし、いまやスタジオ収録やロケの予算も削減されるなか、「コスパのいい司会者」が求められているというわけだ。そんな「高コスパ司会者」を、業界関係者の声と併せて紹介する。
1位に選ばれたのは『林修の今でしょ!講座』(テレビ朝日系)、『林先生の初耳学』(MBS/TBS系)などの冠番組を持つ、林修だ。「今でしょ!」は、2013年度の新語・流行語大賞に選ばれたが、あれから7年、すっかりお茶の間の顔になった。現在、ローカル放送を含めると、週に9本のレギュラーを抱える。
「既存のタレントと違い、素人(視聴者)の目線を大切にしているところが共感を得られやすい」(A局P)
「いつもスーツ姿で清潔感があり、キャラクターも上手な話し方も◎」(制作P)
「ゲストのタレントたちからも人気がある」(B局D)
2位は、いまや好感度No.1芸人である、サンドウィッチマン。ローカル番組やBSも含めると、12本ものレギュラーを持つ “売れっ子” だ。
「空気が読めて、制作側が求めていることを、ちゃんと理解してくれる」(C局編成)
「司会者というより、番組を回すことができる。本当に助かる便利屋さん」(D局P)
3位には、“あざとく” 田中みな実がランクイン。
「同年代の女性からの支持は絶大で、30代、40代男性の支持も高い」(E局P)
「スタッフへの気遣いには感心するほど」(A局D)
4位には、「ギャラは高いが数字が取れる」と評判の内村光良が入った。スタッフとの人間関係が魅力のようだ。
「まわりのスタッフをやる気にさせる、リーダーシップを持っている。業界内で悪口を聞いたことがない」(制作P)
「本当はすごく繊細で照れ屋だけど、彼を慕っている芸人は多い」(B局編成)
5位は、AKB48グループで、一番の成功者である指原莉乃。魅力は、「誰とでも組める」ことにあるという。
「番組を回すのも上手だし、コメントも的確。番組のコンセプトを、1回聞いたら理解してくれる」(C局D)
「適度な下品さと上品さを併せ持っている」(D局編成)
6位のSHELLYには、業界内の評価が高いことを再確認できるコメントが並んだ。「若年層から中高年層まで女性の支持が高い。グローバルな視点もあって、お堅い番組もちゃんとこなせる」(E局P)。7位は松岡修造。「ドキュメンタリーの進行役など、壮絶な人生を語る番組を担当してほしい」(B局P)。
8位から10位は、谷原章介、香川照之、江口洋介と、俳優3人がランクインした。
「このランキングの特徴は、俳優を本業としている方が多いこと。実績十分な方ばかりですが、バラエティや情報番組、報道番組を制作する際、『落ち着いた雰囲気の番組作りをしたい』ということでしょう」(広告代理店関係者)
谷原は、その落ち着いた語り口が好評だが、業界関係者の評価を上げたのが、「天皇陛下御即位をお祝いする国民祭典」での総合司会だった。「品行方正を絵に描いたような清潔さ」(C局編成)。
香川は、『半沢直樹』(TBS系)シリーズでの怪演はもちろん、昆虫への造詣の深さから教養番組を担当したり、趣味であるボクシング中継にはギャラ度外視で出演するなど、制作側からの評価が高い。「ドキュメンタリーの語り部としても、超一流」(D局編成)。
江口は、『ガイアの夜明け』(テレビ東京系)など、硬派な番組の司会を担当し、お堅いクライアントからも好評を得ている。「なによりも、正義感の塊のような説得力のある語り口調が魅力」(E局編成)。