エンタメ・アイドル
倖田來未20周年インタビュー「『目指せ聖子ちゃん』で歌い続ける!」
エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2020.11.28 06:00 最終更新日:2020.11.28 09:50
セクシーファッションと強気の姿勢で走り続けて20年。現在、アニバーサリーツアー中の歌姫・倖田來未が、これまでを振り返る。常に前向きに見える彼女も、幾多の逆境に立たされ、乗り越えてきた。ステージ上とは違う、素の“くぅちゃん”を見せてくれた。
【関連記事:倖田來未、下積み時代は客3人で「みかん箱の上でも歌った」】
「知ってもらわないと、曲を聴いてもらえない時代。どうやったら、自分を見てもらえるんだろうと考えたときに、『人のやっていないことをやろう』と思って。それが、あのファッションだったんです」
“エロかっこいい”。
倖田來未といえば、この言葉だ。現在、開催中のアニバーサリーツアーでも、セクシーかつクールなディーバとして、観客を魅了している。だが当初は、この言葉で傷ついたことがあったという。
「エイベックスに入ったら売れると思ってたんです。『(所属アーティストで)初めてコケたんじゃないか』っていうぐらい、結果が出せなかった。スタートラインにも立てないっていう現実を知って生まれたのが、倖田來未だったんじゃないのかなって、今は思うんです。
自分では、かっこいいと思ってやっていたんですけど、悲しくなるようなたとえや表現をされて、お父さんは悲しい思いをしてましたしね。
だけどお母さんが『家に帰ってきたら“くぅちゃん”やし、外に出ていったら倖田來未なのは当たり前。あなたらしく自分が表現したいことをしなさい』って言ってくれて、それで肩の荷が下りたというか……。あの時代があったからこそ、今の倖田來未がいると思うんで、お母さんのあのひと言は、大きかったです」
それでも、なかなか自分を肯定できないなか、自信を持たせてくれたのが「倖田來未にしかできない」というスタッフたちの言葉だった。
「当時は、今よりだいぶ太っていたんで、スタイリストさんが持ってきてくれたカッコいいブーツが入らない。でも『今、これを履けるのは倖田來未だけだよ』って言われると、『履きますか』となって(笑)。脚をガムテープでぐるぐる巻きにして履いてました。
私はよく、『人間は水でできている』って言うんですよ。明るい音楽を聴かせている花と、悲しい音楽を聴かせている花では、咲き方が違うという話と同じで、人は見られること、褒められることで変わっていく。
あのころの私は、自分に自信がなくて。でも結婚してから、『自分を肯定することは大事だ』と思うようになってね。『今日はよう頑張ったな』『倖田來未ってすごいな』って、自分を褒められるようになりました」
結婚するまでは、街中で写真を撮られたりすると嫌な気持ちになっていたが、自分が嫌な顔をすると、家族が嫌な思いをすると知った。
「『だったら、割り切っちゃったほうがいいのかな』って思ったら、急にいろんなことが吹っ切れて、肯定できる自分が生まれてきたんですよ。結婚して9年めなんですけど、今はすごくいい状態で精神的にも楽。
ツアーに出発する日も、『行ってらっしゃい!』と旦那と子供が笑顔で送り出してくれるので、家を空けることが申し訳ないっていう気持ちがなくなりましたね。
自粛期間中は家にいる時間が多かったので、息子と『あつ森』(任天堂のゲーム『あつまれ どうぶつの森』)をやりました。私はぐーたらなんで、昼寝をしてテレビを観ながら家でゴロゴロするのが好きなタイプ(笑)。今回初めて、家でピラティスストレッチをやりました」
そんな彼女が20年間続けてきたのが、ガールズトーク。
「私のまわりは友達もスタッフも、みんな明るい女性が多いんです。だから嫌なことや悲しいことがあっても、笑い飛ばしてくれる。自分自身をポジティブに変えてくれるんです。そんな友達がいて、すごく心強いですよ」