エンタメ・アイドル
『超力戦隊オーレンジャー』では「さとう珠緒」を…スタントウーマンと女優の“絆物語”
エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2020.12.30 06:00 最終更新日:2020.12.30 06:00
CG全盛の現代で国産アクションが下火になるなか、経験豊富なスタントウーマンたちは今も肉体を酷使し、作品世界に輝きを与え続ける。そんななかで生まれた、女優と女性スタントの絆。彼女たちは主役と黒子の関係を超え、一心同体となる――。
今回は、『超力戦隊オーレンジャー』(テレビ朝日系/1995、1996年)で、さとう珠緒のアクションを担当した、村上利恵にクローズアップ!
【関連記事:さとう珠緒、SNSにキラキラ連発で有吉から「痛い」と突っ込まれる】
アクション専門のプロダクションとして、日本の映画やドラマを革新したのは間違いなく、千葉真一が創設したJAC(ジャパンアクションクラブ、現・JAE)だ。このJACで研鑽の日々を送ったひとりが、村上だ。
戦隊ものの伝説的なスーツアクトレスとして知られる村上の代表作が、『超力戦隊オーレンジャー』だ。さとう扮する「丸尾桃」の変身後の姿、オーピンクを演じた。さとうは語る。
「イベントでご一緒したりすると、皆さん、利恵さんに殺到し、私なんかに目もくれないんですよ。それほど大人気。歴代のスーツアクトレスのなかでも一番というくらい、所作が美しいんです」
村上の登場まで戦隊ものでは、女性キャラのスーツにも男性が入ることが多かった。村上もさとうも「初回のロケがいちばんキツかった」と振り返る。アクション監督の気合が入りすぎ、以降も無茶振りの連続だったという。
「初日のロケは、日付まで覚えています。真冬だというのに、群馬の吹割の滝に飛び込んで流され、初めて自然の川の恐ろしさを知りました」
村上がそう語れば、「同じ川で変身前のキャストも全員泳がされ、寒くて死ぬかと思った」と、さとうも激しく相槌を打つ。そんな命懸けの現場で培った絆は、今も強固だ。
むらかみりえ
1969年生まれ。1991年にデビューし、スーパー戦隊史上No.1の評価を得る。1998年にJACの同僚で、平成仮面ライダーとして活躍した高岩成二と結婚し引退
取材&文・鈴木隆祐
(週刊FLASH 2020年12月15日号)