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宮川一朗太「松田優作さんができなかった50代・60代を演じる」

エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2021.01.22 11:00 最終更新日:2021.01.22 11:00

宮川一朗太「松田優作さんができなかった50代・60代を演じる」

『家族ゲーム』でデビューした10代のころ

 

『ドリーム競馬』は2006年、40歳で卒業。その少し前に、離婚も経験した。

 

「一口馬主をやっていたんですが、なんとか理解は得られていたと思っていたんですよ。でも、一口175万円の馬に投資していたことが、やっぱり許せなかったみたいで……。(離婚の)原因は、それだけじゃないんですけどね」

 

 その一口175万円の馬・ネオユニヴァースは、日本ダービーを勝つなど大活躍を見せる。種牡馬にもなり、3000万円近くのリターンを宮川にもたらしたのだが……。

 

「かみさんが出ていったので、自分が娘2人を育てることに。いま思い出しても大変でした。仕事もないですから。あのころは、この店にもあまり来られなかったですね」

 

 所属事務所を移り、「どんな役でもいいから」と、がむしゃらに働いた。そんななかでつかんだチャンスが、2013年のドラマ『半沢直樹』(TBS系)への出演だった。以後、ドラマや映画への出演が急増、いまやバイプレイヤーとしての地位を確固たるものにしている。

 

 また最近は、クイズ番組『東大王』(TBS系)にも出演。漢字検定準一級の知識や、オセロの能力を披露し、大活躍を見せている。

 

「今はありがたいことに、いろんな仕事をいただいていますが、いつも自分の心の中では『油断するなよ』と思っているんです。この世界、山あり谷あり。そういう経験をしてきましたから。

 

 クイズ番組も、どうしたら自分を使ってもらえるのか、必死なんですよ。オセロも、そのためにイチから勉強しましたから」

 

 2020年秋には事務所を移り、さらに活動の幅を広げようとしている。

 

「蒼井優ちゃんと同じ事務所なので、いつか一緒に映画の仕事ができたら、と思ってるんです。賞レースに乗るような作品に出るじゃないですか、優ちゃんは。それで、『自分も何か賞をいただけたらなー』なんて(笑)」

 

 と、ここまでの冗談めかした口調から一転、真剣な表情に変わった。

 

「だって、『家族ゲーム』で新人賞をいただいてからもう37年。それっきりなんですから。優作さんは40歳で亡くなっているんで、優作さんが演じることができなかった50代・60代を、僕が演じていきたい、演じなきゃいけないと思ってるんですよ」

 

 そこまで話すと、少し照れたような顔になり、ジョッキのビールを呷った。
「もし賞が獲れたら、特上カルビでお祝いしなきゃ、ね」

 


みやかわいちろうた
1966年3月25日生まれ 東京都出身 1983年、映画『家族ゲーム』でデビューし、同作で日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。競馬好きで、15年にわたり競馬番組の司会を務めた。一口馬主として二冠馬・ネオユニヴァースなどへの出資歴がある。声優としても活動し、マイケル・J・フォックスの吹き替えを多く務める。現在、クイズ番組『東大王』(TBS系)に出演中

 

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写真・野澤亘伸

 

(週刊FLASH 2021年1月19日・26日合併号)

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