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小栗旬に石原さとみ…ドラマ撮影に「前倒しブーム」到来
エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2021.02.18 20:00 最終更新日:2021.02.18 20:00
コロナ禍で “おうち時間” がふえたことで、ふたたびテレビドラマが注目を集めている。そんななか、ドラマの撮影現場に “異変” が起こっている。2020年12月に本誌は、石原さとみ、有村架純、小栗旬といったビッグネームたちのドラマ撮影現場を目撃していたが、2021年1月クールで彼ら彼女らが出演するドラマや、制作が発表されていた映画は一本もなかったのだ。
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その後になって、石原は2021年4月クールの『恋はDeepに』(日本テレビ系)、有村は4月クールの『コントが始まる』(日本テレビ系)、小栗に至っては10月クールの『日本沈没ー希望のひとー』(TBS系)に出演することが発表された。今、ドラマ撮影のスケジュールが、従来よりもかなり前倒しされるようになっているという。ある芸能ジャーナリストが、こう語る。
「ここ数年で、テレビ業界にも『働き方改革』の波が押し寄せてきていることが大きいでしょう。最近では、“放送開始前に全撮影が終了している” という現場も珍しくなくなりました。
なかでもNHKは、厳しい姿勢で働き方改革に取り組んでいると聞きます。その代表が、朝ドラです。2020年4月から放送されていた『エール』は、当初は月曜から土曜までの週6日放送だったものが、土曜日の放送を取りやめ、週5日放送に短縮されました」
実際、現場の空気も変わったという。
「働き方改革以前は、局の床に寝袋を敷いて寝る生活を送ったり、何日も家に帰っていなかったりと、ドラマの制作現場は当たり前のように “殺人的” なスケジュールで進行していました。しかし今では、若手ADから定時で帰らせるような現場も増え、激務から解放されつつあります」(テレビ局関係者)
一方で、コロナ禍による影響も大きいという。前出の芸能ジャーナリストが続ける。
「ドラマの制作現場は基本的に、大勢の人間が集まって企画を練り、スタジオには出演者やスタッフが勢揃いします。さらにラブシーンやアクションシーンなど、出演者が触れ合う場面も多く、“密閉” “密集” “密接” の『3密』になりやすいんです。
そこで2020年春の緊急事態宣言の発令以降、3密状態を解消するために、テレビ各局は “コロナ禍用ドラマ制作マニュアル” を作成して撮影に臨むことになりました。その結果、ご存知の通り、放送自体を中止したり、開始を延期せざるをえなくなりました。
たとえばTBSが2020年夏に放送予定だった『ドラゴン桜』は、2021年4月スタートに延期されていますし、2021年に入ってもしわ寄せを解消しきれず、ドラマ業界全体で大幅なスケジュール変更を余儀なくされています」
とはいえ、“大人の事情” がつきものなのが、ドラマ制作の悩みのタネだ。
「ドラマの放送日程は、出演者や監督のスケジュール、原作の販促事情など、様々な要素を考慮して決められますので、ズレたものを順繰りに後ろ倒しにするだけでは済まないんです……。
そこで、『スケジュールが取れたものから先撮りしよう』という風潮が生まれました。たとえば、小栗さんの『日本沈没』は、彼が2022年に出演するNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』の撮りに影響しないよう、大幅に前倒しして撮影しているそうです。
さらに2021年は、夏に東京五輪が開催される可能性もあります。競技会場の多い東京都内は警備が強化され、ロケを行うのが難しくなることが予測されます。そのため、じつは夏ドラマの制作もすでに始まっています。たとえばフジテレビの7月期の月9ドラマは、3月にクランクインすると聞いています」(芸能事務所関係者)
ファッション誌の世界では、真夏に冬物アウターを着る “酷暑” 撮影が名物だが、ドラマ撮影現場がさらに “過酷” になる日も近いのかも。