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『北の国から』田中邦衛さん死去…本誌に明かしていた「杉田成道監督の至言」
エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2021.04.02 19:24 最終更新日:2021.04.02 19:26
4月2日、俳優の田中邦衛さんが亡くなっていたことが明らかになった(享年88)。3月24日の午前中、家族に見守られながらの老衰死だったという。
田中さんは、中学校の教員を務めた後、1955年に俳優座の養成所に入所し、役者の道を歩み始めた。『若大将』シリーズ、『網走番外地』シリーズ、『仁義なき戦い』シリーズなど、任侠映画で個性的なルックスを活かした名脇役を好演。1981年から放送がスタートした代表作『北の国から』(フジテレビ系)で主役の黒板五郎を演じ、国民的俳優になった。
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公に姿をあらわした最後の場は、2012年8月におこなわれた『北の国から』で共演した故・地井武男さんの「お別れの会」。以来、俳優業はおこなっておらず、高齢者向け施設に入っていたことが報じられている。
かつて田中さんは、本誌2002年9月17号の『北の国から』フィナーレ特集の取材に、こう語っていた。
「クランクアップは本当に言いようのないほどグッと胸にきました。アホなことばっかし言って失敗の多い俺を包んでくれて本当にありがとう、って。スタッフ、出演者、麓郷の人たち、いろんな幸せな出会いがありました」
さらに田中さんは、20年以上の歳月をともにした、杉田成道監督への思いも明かしていた。
「この作品でいちばん教わったことは、監督に『邦さんは表現しようとしすぎる。その意識が表現を濁しちゃう』って言われたこと。いまだに濁りが消せないという思いが、これからも僕のテーマになっていくと思います」
そう語った田中さんの瞳は、曇りなく澄んでいた――。ご冥福をお祈りします。