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坂本冬美のモゴモゴモゴ『恋は火の舞 剣の舞』豊川悦司さんのカッコよさにボー然
エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2021.05.15 11:00 最終更新日:2021.05.15 11:00
1993年7月4日から翌1994年3月13日まで、半年間にわたって放送されたNHK大河ドラマ『炎立つ』のイメージソングとして作っていただいたのが、この『恋は火の舞 剣(つるぎ)の舞』(1993年発売)です。
前の年、東芝日曜劇場『女無法松 小夏の初恋』(TBS系)で、テレビドラマ初出演にして初主演という、まったくもって、わたしには似合わないことをしてしまったのに続き、今度は恐れ多くも、大河への出演です。
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いただいた役は、村上弘明さん演じる、奥州藤原氏の礎を築いた藤原清衡の妻、貴梨。撮影当日は、やる気満々で……と言いたいところですが、朝から憂鬱な気分で、すっかり腰が引けていました。
なぜかって? 考えてもみてください。演技に関しては、お芝居らしいお芝居もできないほぼ素人なのに、セットは豪華だし、まわりはすごい人たちばかり。渡辺謙さんに里見浩太朗さん、佐藤浩市さん、稲垣吾郎さん、新沼謙治さん。古手川祐子さんに、鈴木京香さんに、多岐川裕美さん……。どう考えても、わたしはいなくてもいい存在です。
■すれ違った瞬間、爽やかな風がフワッと吹き抜けて
さらに困ったことに、当時も今も、わたしはテレビというのが苦手で。2時間のステージなら、2時間かけて自分を全部出し切ればいいし、楽しんでもらえればいい、わたしという歌手を知ってもらえればいいという舞台とは違って、テレビはわずか3分ちょっと。
たったそれだけの時間で、全部を表現するのは難しいし、正直に言っちゃうと、やっぱり苦手です。
というわけで、ドラマのことはほとんど覚えていないのですが、たったひとつだけ、鮮明に記憶しているのは、豊川悦司さんのカッコよさです。
リハーサルのときに、一瞬すれ違っただけですが、いきなり爽やかな風が、フワッと吹き抜けて……。
――こんなにいい男が、世の中にいるのか!?
口を半分開いたまま固まってしまい、ア然、ボー然。『恋は火の舞 剣の舞』です。
ちょっと強引に、話を歌に引き戻しましたが(苦笑)、この歌を作曲してくださったのは堀内孝雄さん、作詞は多夢星人という別名を持つ阿久悠先生。