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嶋大輔、胸に信じて生きてきた「横浜銀蝿」「男の勲章」そしてリーゼント

エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2021.10.03 11:00 最終更新日:2021.10.03 11:00

嶋大輔、胸に信じて生きてきた「横浜銀蝿」「男の勲章」そしてリーゼント

嶋大輔

 

 最高ランクの近江牛を七輪にのせ、嶋大輔は「これ、あまり話したことがないんですけどね」と、いたずらっ子のような笑みを浮かべながらリーゼント誕生秘話を語った。

 

「トレードマークになった巨大リーゼント、あれって事故的に出来上がったものなんです。いつもお世話になっていた地元の美容院『スター』に行き、『最近、ちょっと忙しいから強いパーマをかけてください』ってお願いしました。

 

 

 その後、僕はウトウトしていて、マスターの『終わりましたよ』の声で目覚めたんです。そうしたら、鏡に映った自分を見てびっくり。往年のつのだ☆ひろさんのようなアフロヘア……あせりました。その日は『ザ・ベストテン』(1978年~1989年、TBS系)に出演予定だったんです。

 

『マスター、リーゼントって言ったじゃない』って言ったら『じゃあ、横を取っちゃおう』となって、巨大化した前髪だけが残るリーゼントになりました。それまでは控えめリーゼントだったんです」

 

「極上ハラミ」を口に運び「うんめえ~、最高!」とご満悦の嶋に「炭火焼肉 さぶぅ」を訪れるようになったきっかけを聞いた。

 

「近くに親しくしている後輩が住んでいて、オープンした12年前からお邪魔しています。ご覧になったと思うんですけど、壁に来店した俳優やタレント、格闘家、漫画家のサインが100枚以上もあってすごいでしょ(笑)」

 

■やんちゃで怒られるはずが…弟分に抜擢

 

 芸能界デビューのきっかけは「やんちゃ」だった。

 

「横浜銀蝿さんがデビュー前コンサートをすることになったんですけど、まだ無名だからチケットがさばけない。そこで僕が行きつけにしていたゲーセンの店長さんがチケットの配布を頼まれたんです。それがまわってきて、友達と行くことになったんですが……そのコンサートで暴れてしまいました。

 

 警察に補導され、さらに後日、銀蝿さんの事務所の社長さんに呼び出されたんです。怒鳴られるのかと思ったら『芸能界に興味ないか?』と『え?』です。

 

 パンチパーマで裾が長い学ランの裏地は玉虫色、幅広ズボンのドカンで粋がっていた田舎のツッパリは芸能界なんて考えたこともありませんでしたから」

 

 1981年に横浜銀蝿の『ツッパリ High School Rock'n Roll(試験編)』で銀蝿の弟分として芸能界デビュー。同年のドラマ『茜さんのお弁当』(TBS系)に俳優として出演した。

 

「芸能の仕事をすることは一部の友人にしか話していませんでした。なんとなく恥ずかしくて。でもドラマを観たヤツが『あれ、嶋じゃないか』って聞いてくるんです。3話くらいまでは『似てるヤツだろ』ってごまかしましたけどバレますよね、髪型で(笑)」

 

 芸能活動を知った他校の不良たちが、嶋をシメるため高校に押し寄せる事件が起きた。

 

「僕が帰るのを校門の前で待ち伏せ。だけど鉢合わせした不良同士で喧嘩が始まったんです。『人の学校の前で喧嘩するなよ』です。僕は教室から高みの見物をしていました」

 

 1982年に発売したシングル『男の勲章』は、嶋自身も出演したドラマ『天まであがれ!』(日本テレビ系)の主題歌に使われ、大ヒットした。

 

「作詞作曲をしたジョニーさんから『ツッパるっていうのは表面的にツッパることじゃなくて内面的なことだからな』と言われたことを覚えています。そして『売れたからって調子に乗るんじゃねえぞ』ってガツンと言われました。

 

 だけど歌のトレーニングを受けたわけでもないので、歌うことにはずっと自信がなかったんです。仕事以外で『歌ってよ』と頼まれても断わっていました。『何カッコつけてんだ』と不快な思いをさせてしまったかもしれません」

 

 そんなこともあり、芝居に活動の場を移す。ドラマ『木更津キャッツアイ』(2002年、TBS系)、映画『戦国自衛隊1549』(2005年)などに出演。だが、2013年に参院選出馬を表明して芸能界を引退した。

 

「引退してからは人と会うのが苦痛で、ずっと家にこもっている状態。自宅を売却して生活費などの工面もしました。見かねた後輩が『働かなくちゃダメですよ』とメガソーラーパネル会社の営業の仕事を紹介してくれました。

 

 そんなある日、大好きなゲーム『龍が如く』の最新作を買ったんです。パッケージを見たら同学年で仲がいい中野英雄が出演していて、顔写真も載っていたんです。『どうしてここに写っているのが僕じゃないんだ』ってうらやましかった。こっちは引退しているのにね。すぐ中野に電話しました。そうしたら『水くせえぞ。一回、出てこいよ』と誘われ、新宿のホテルのラウンジで会いました」

 

 中野が在籍する事務所に世話になることを決め、2015年に芸能界へ復帰した。

 

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