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阿部寛『DCU』物語の “縦軸” に弱さが…主人公は善か悪かで食いつくほど視聴者はバカじゃない

エンタメ・アイドル 投稿日:2022.01.23 11:00FLASH編集部

阿部寛『DCU』物語の “縦軸” に弱さが…主人公は善か悪かで食いつくほど視聴者はバカじゃない

 

 主人公の阿部寛は善なのか悪なのか?……と思わせて視聴者を食いつかせようとしているとしたら、さすがにそれは安易すぎやしないか。阿部寛は “善” に決まってる。

 

 先週日曜に放送スタートした阿部寛主演の『DCU』(TBS系)。TBSドラマの看板枠となっている日曜劇場の最新作で、海上保安庁が新設した「潜水特殊捜査隊」、通称「DCU(Deep Crime Unit)」の活躍を描く物語だ。

 

 水際捜査に特化したエキスパート集団「DCU」のメンバーは、隊長・新名正義(阿部)を筆頭に、若手隊員・瀬能陽生(横浜流星)ら6名。瀬能は、15年前の海難事件で命を救ってくれた新名を慕っている。

 

 

 先週放送された第1話では、群馬県のダム湖からある人物の頭骸骨の破片が発見されたことをきっかけに、その遺体の謎に迫っていくという展開。水深100mの湖底を新名たちが潜水捜査して真相を解明していくストーリーが、スリリングに描かれた。

 

 ダム湖の遺体事件は犯人を捕まえ無事に解決したが、このコラムで注目したいのは第1話の冒頭とラストで描かれた、本作の “縦軸” となるであろうエピソードについてだ。

 

■裏切り者のスパイは阿部寛? 吉川晃司?

 

 主人公・新名はルールを無視してでも真実を解明することを信条にしており、周囲の価値観には左右されないタイプ。また、深い考えがあってあえて傲慢に振る舞っているのだろうが、「DCU」副隊長と意見の対立で衝突したり、群馬県警の刑事たちを挑発するような態度で怒りを買ったりと、ともすれば唯我独尊の自己チュー野郎にも見えてしまう。

 

 そんな新名でも、引きずっていると思われるのが15年前の海難事件。当時まだ幼かった瀬能が新名に救助されたときのことだ。

 

 第1話冒頭から描かれた15年前のエピソード。新名はバディの成合淳(吉川晃司)と現場に向かうが、その事件の際、成合が海上保安庁の機密情報を外部にリークした裏切り者だと示唆される。

 

 新名が「お前がスパイだったのか」と成合を詰問した直後、成合は不運にも脚にからまったコードで海中に引きずり込まれ、殉職してしまう。

 

 しかし、第1話終盤で、瀬能が失っていた事件当時の記憶の一部を思い出すと、新名と成合の立場が逆転。瀬能の甦った記憶では、成合が新名に「まさか……お前がスパイだったのか」と問い詰めている。

 

 瀬能は命の恩人である新名を非常に慕っていたが、実は新名こそが事件を起こし父親を殺した張本人なのではないかと疑念を抱き、反動から不信感はMAX状態。

 

 まだすべての記憶を取り戻してはいないが、甦った断片的な記憶から「あんたはバディだった成合さんに濡れ衣を着せ、自分の罪ごと海の底に沈めた!」「俺はあんたを許さない」と新名に食ってかかるのだった。

 

 この15年前の事件の真相が、本作の “縦軸” となっていくのだろう。

 

■もし阿部か吉川が悪者なら斬新で面白いが…

 

 さて、制作陣は新名がスパイで殺人犯の悪者なのではないかと思わせたかったのかもしれないが、視聴者はそんなにバカではない。どう考えても瀬能の勘違い説が濃厚。

 

 いや、逆に新名が本当に裏切り者の人殺しだったとしたら、それはそれで瀬能による復讐劇としてめちゃくちゃ面白いサスペンスになるが、ありえないだろう。

 

 だって、あの日曜劇場であの阿部寛が主人公なのだ。新名がそんな卑劣な悪漢のわけがないことは、大半の視聴者がソッコーで見抜いている。

 

 そういう意味で、“縦軸” の引きが弱いなぁと感じた。主人公が善なのか悪なのかとハラハラさせて物語に引き込みたかったのかもしれないが、視聴者は全然ハラハラしてないだろう。

 

 さらに言うと、吉川晃司演じる成合が裏切り者だったとも思えない。同じ日曜劇場、同じ阿部寛主演のヒットドラマ『下町ロケット』で主人公の盟友を演じた吉川に、姑息な悪党役でオファーを出しているとは考えにくい。

 

 阿部演じる新名も吉川演じる成合も、正義の善玉に決まっている。別の裏切り者や黒幕がいることは容易に予想できてしまう。

 

 なんていうか、これはもはやキャスティングの時点で失敗しているのではないだろうか……。制作陣が阿部や吉川といった日曜劇場の立役者に、汚れ役をさせるわけがないというのは、視聴者はすぐにわかってしまうからだ。

 

 もし、吉川演じる成合が本当に姑息なスパイだったら、万が一、阿部演じる新名が本当に裏切り者のクズだったら、斬新なキャスティングにTBSの勇気を称えたいし英断だと思うが、まぁそれはないだろう……。

 

――ハリウッド大手制作プロダクションと共同制作している日曜劇場作品ということで、世帯平均視聴率16.8%、個人全体視聴率10.3%(※ビデオリサーチ調べ/関東地区)とさすがの貫禄でスタートした本作。“縦軸” の弱さが気になるが、今夜放送の第2話はどういったストーリーになるのか、注目だ。

 

●堺屋大地
恋愛をロジカルに分析する恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラー。これまで『女子SPA!』『スゴ得』『IN LIFE』などで恋愛コラムを連載。現在は『文春オンライン』『週刊女性PRIME』『日刊SPA!』などに寄稿中

 


( SmartFLASH )

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