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【坂本冬美のモゴモゴモゴ】『陽は昇る』カップリング曲は憧れの小椋佳先生からいただいて…大感激!

エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2022.01.29 06:00 最終更新日:2022.01.29 06:00

【坂本冬美のモゴモゴモゴ】『陽は昇る』カップリング曲は憧れの小椋佳先生からいただいて…大感激!

小椋佳と坂本冬美

 

 デビュー19年めに発売した『陽は昇る』(2005年発売)は、じっくりと聴かせる王道演歌。派手な歌のほうが好き! という方にも、楽しんでいただける曲だと思います。

 

 嘘だぁと思うなら、騙されたと思って一度聴いてみてください。ドュルル~ンというティンパニーで始まるイントロを聴いた瞬間、きっと心が躍りますから。

 

 

 ーーえっ!? ビョン様(イ・ビョンホン)のドラマ『オールイン』で流れる音楽のイントロに似てる!? いや、でも『オールイン』にはティンパニーは入っていないし……モゴモゴモゴ(汗)。

 

 最初に聴いたときに「なんか、いいわぁ」と思ったのは事実です。でも、だから、胸がドキドキしたわけじゃないですからね……モゴモゴモゴ(汗)。

 

 作詞は、デビュー前から見守ってくださっている、たかたかし先生。曲を作ってくださったのは、岡千秋先生……お2人とも、わたしのことを「冬美!」と、呼び捨てにしてくださる、とても大切な先生です。

 

■「冬美!」と呼び捨てにしてくれるのが嬉しくて

 

 まだ携帯電話がない時代……師匠の猪俣公章先生が酔っ払って電話をかけてきては、途中でお店のおねぇさんと代わるというのが、半ば定番化していて。その魂を引き継いでくださったのが、この岡先生ともう一人、杉本眞人先生です。

 

「本当に、本物の坂本冬美さんですか?」

 

 当然、お店のおねぇさんは半信半疑です。

 

「はい。その坂本冬美です」

 

 たっぷりと5秒ほど間を置いて答えると、ほぼ100%の確率で「いやぁ~ん、どうしよう?」という声が聞こえ、その後に「だから言ったろう、冬美だって!」という先生のちょっと自慢げなお声が聞こえてきます。

 

 まったくもぅ、何をやっているんだか……。

 

 しょうがないので、わたしがおねぇさんに、どれだけすごい先生かを懇切丁寧にお話ししてあげていると「おぅ、おぅ」と言いながらまた電話に出てきて、最後に「冬美、またな!」とひと声、叫んで電話が切れるという。両先生とも、毎回このパターンです。

 

 迷惑このうえなし? とんでもない。酔うとわたしのことを思い出してくださるというのも嬉しいし、なにより「冬美!」と呼び捨てにしてくれるのが嬉しくて。心がほころんでしまいます。

 

 カップリングの『恋鼓』は、小椋佳先生に初めていただいた曲でした。小椋先生といえば、なんたって『シクラメンのかほり』です。

 

 皆さん、知ってました?

 

 当時、シクラメンには薄紫色はなく、ほとんど香りもしなかったそうですが、この曲をきっかけに品種改良されたというんですから、すごい話です。

 

 ほかにも、『夢芝居』『俺たちの旅』……。数多くのヒット曲を手がけられていますが、わたしの中でのNo.1は、誰がなんと言ったって、美空ひばり大先輩が歌われた『愛燦燦』です。

 

 憧れの……という言葉でさえ陳腐に思えるほど、わたしなんかじゃ手の届かない、遠い、遠いところにいらっしゃる美空ひばりさんの大ヒットナンバーのなかで、やっぱり1位は『愛燦燦』。

 

 それも、断トツぶっちぎりの1位です。

 

 その先生から、わたしをイメージした作品をいただけることになって。もう、それだけで嬉しくて、嬉しくて。その話を聞いたときは、その場で飛び跳ねるほどの喜びでした。ホント、歌手・坂本冬美は幸せ者です。

 

さかもとふゆみ
1967年3月30日生まれ 和歌山県出身 『祝い酒』『夜桜お七』など数多くのヒット曲を持ち、『また君に恋してる』は社会現象にもなった。桑田佳祐から届けられた『ブッダのように私は死んだ』のリリースによ って生まれた「情念POPS」をセレクトして制作された最新コンセプトアルバム『Love Emotion』が好評発売中!

 

写真・中村功
構成・工藤晋

 

( 週刊FLASH 2022年2月8日号 )

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