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オズワルド『M-1』決勝直前に大スベりするも、スリムクラブの言葉に救われる
エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2022.03.21 06:00 最終更新日:2022.03.21 06:00
3月17日の『ダウンタウンDX』(日本テレビ系)で、『地下芸人の実態SP』が放送されました。
地下芸人の定義について、地下潜伏歴12年のぺこぱ・松陰寺太勇さんが、「(地下芸人は)もちろん地上波のテレビには出られないですし、事務所ライブにも大きいライブにも出られない。なにに出ているかというと、インディーズライブ。それに自らお金を払って出演している芸人のことです」と解説。
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その日の地下芸人SPの出演メンバーで、唯一、吉本興業所属だったのがオズワルドでした。
吉本は自社劇場を多数常設しているため、いわゆる地下ライブを経験している芸人はごくわずかしか存在しません。
そのわずかな芸人がオズワルドだったわけです。
番組でオズワルドの伊藤俊介さんは、地下ライブに出ていた理由について「われわれは吉本のライブが全然なくて、地下に飛び込んでいった」と説明していました。
筆者は以前オズワルドに取材した際に、地下ライブに出ていた、もう一つの理由を聞きました。
伊藤「(地下ライブに)出まくっています。吉本の劇場のお客さんだけでは『M-1グランプリ』用のネタを試しきれないんですよ。お客さんの反応が全然違いますから。僕らは吉本以外のライブの方がウケます」
畠中悠「最初は外のライブに出て、そこでウケてるから吉本のライブでウケなくてもいいやぐらいのときもあったんです。でもM-1はテレビだし、地下のライブというより、一般のお客さんだから、どっちもウケるようなネタがいちばんM-1ぽいネタだと気づいて。そこから、どっちのライブにも出ながら、どっちでもウケるネタにする考えに変わりました」
M-1ファイナリストに決まった芸人は、決勝までの期間、各劇場でネタを調整するのが慣例です。
畠中「『ルミネtheよしもと』で出番をもらったんですけど、4回中4回スベリましたね」
伊藤「M-1の予選のお客さんとルミネのお客さんは全然違いますから」
畠中「ルミネは寄席っぽいお客さんなんです。僕たちはM-1の調整なんで、最初にお客さんをいじったり、つかみもやらずに4分のネタだけやったら、お客さんにポカンとされて」
ルミネの劇場の客層はM-1のお客さんと違うとはいえ、決勝直前にスベって、不安はなかったのでしょうか。
畠中「スリムクラブの真栄田(賢)さんが僕らのネタを見てくれてて、僕がスベって落ち込んでたら『全然気にしなくていいから』って。
『俺らも決勝行ったときはルミネの出番、全部すべった。なんならM-1の前日に吉本の小さい劇場のランキングライブで15組中15位だった』って。それでスリムクラブさんは翌日のM-1で準優勝したんです」
地下ライブ、吉本の若手ライブ、ルミネのような寄席、M-1で同じネタをやっても、それぞれお客さんの反応がまるで違うというのです。お笑いって難しいですね。
1968年、香川県生まれ。1992年、世界のナベアツ(現・桂三度)とジャリズム結成、2011年に解散。同年、オモロー山下に改名し、ピン活動するも2017年に芸人を引退しライターに転身。しかし2021年に芸人に復帰し現在は芸人とライターの二足のわらじで活動している
( SmartFLASH )