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【坂本冬美のモゴモゴモゴ】『ずっとあなたが好きでした』PVに出演いただいた我が家・坪倉さんは、イケメンで素敵な方
エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2022.04.30 06:00 最終更新日:2022.04.30 06:00
あれは……デビューして5年ほどたったときのことです。満員のお客様で埋め尽くされていた会場に、ちらほらと空席が目立つようになって。
「あれ!? 今日はどうしたんだろう?」
首を傾げる回数が、10日に1回から、5日に1回に増えていって……。
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う~~~ん、このままじゃ、まずい感じがする。なんとか……したほうがいいような気がする。でも、どうすれば……。密かに思い悩んでいたわたしに、声をかけてくれたのは事務所の社長でした。
ーーヒット曲がすべてを解決するから。
当時のわたしには、なんのことかわかりませんでしたが、それから1年後、『夜桜お七』が大ヒットしたことで、社長の言葉が胸にストンと落ちました。
会場にお客様が戻ってくる。歌の仕事がバンバン舞い込んでくるーー。
その勢いは、自分の想像をはるかに超えていて、気がついたときには新しい世界が目の前に広がっていました。
デビュー23年めにリリースした『また君に恋してる』では、さらにその上の感覚を味わわせていただきました。
着うたランキングが急上昇したのが、2010年1月。3月には着うたフルでウィークリー1位を記録し、4月には着うたフル月間ランキング1位を獲得。4月19日付のオリコンチャートでは、シングル、アルバムが同時トップ10入り。恐れ多くも、演歌歌手では美空ひばり大先輩以来、20年7カ月ぶりなんだそうです。
その勢いはまだ続きました。5月10日付のオリコンチャートで、今度はシングル、アルバム同時トップ5入り……この記録は、演歌では殿さまキングスさん以来、35年8カ月ぶりだということです。
■時代はあっという間に4K、8Kに突入
着物を脱ぎ、洋服でステージへーー。
なんだか、くすぐったい感じもありましたが、歌わせていただける場所が大きく広がったことには、感謝しかありませんでした。
そんな最中の2010年にリリースしたのが、この『ずっとあなたが好きでした』です。
作詞作曲は、『また君』と同じ松井五郎先生、森正明先生のゴールデンコンビ。衣装も、着物ではなくドレスで。等身大で歌える新たなるラブソングです。
「PVは、我が家の坪倉由幸さんにオファーしたいと思っているんだけど、どうかな?」
「坪倉さんって……あのイケメンの?」
マネージャーが、「食いついてくるだろうと思っていました」という顔で、ニヤニヤしていたのが憎らしいけど……でも、やっぱり、そういうのって大事ですよね(笑)。
坪倉さんが、初恋の人……山本くんに似ていたとか、似ていないとかは、モゴモゴモゴ……あのぅ、そのぅ、まぁ、話題作りというか、リップサービスのようなものです。
作っていただいたPVは、なんと! 演歌系の歌手として最初(?)で最後(?)の3D映像です。
時代はあっという間に4K、8Kに突入し、今となっては、過去の遺物のようになってしまいましたが、赤・青のメガネをかけると、あら不思議、立体的に見えるという、あの3Dです。
谷田部俊さんとご一緒に、新曲発表会にも出てくださった坪倉さんは、いまや俳優としてもご活躍ですが、得意の下ネタも絶好調! ぜひ、またお会いしたい素敵な方でした。
さかもとふゆみ
1967年3月30日生まれ 和歌山県出身 『祝い酒』『夜桜お七』『また君に恋してる』、そして最新シングル『ブッダのように私は死んだ』など幅広いジャンルの代表曲を持つ。現在、ファン投票によって選曲された『坂本冬美35th Covers Best』と、メモリアルイヤーの締めくくりに『夜桜お七』初のアナログ盤が発売中!
写真・中村功
構成・工藤晋