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道枝駿佑『金田一少年の事件簿』堂本剛の金言も届かず…もっと全力で “三枚目” に振り切れ

エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2022.05.08 11:00 最終更新日:2022.05.08 11:17

道枝駿佑『金田一少年の事件簿』堂本剛の金言も届かず…もっと全力で “三枚目” に振り切れ

 

 美形すぎるゆえにハンデがある、それが金田一少年という役なのかもしれないが……。

 

 4月24日に放送がスタートしたなにわ男子道枝駿佑主演の『金田一少年の事件簿』(日本テレビ系)。名探偵・金田一耕助の孫である金田一 一(きんだいちはじめ)が、高校生ながら類まれなる推理力で、数々の難解な殺人事件を解決していくミステリー作品だ。

 

 

 これまでにKinKi Kids堂本剛、嵐・松本潤、KAT‐TUN・亀梨和也、Hey!Say!JUMP・山田涼介という、ジャニーズのエース級のタレントが主演を務めてきた伝統あるシリーズとなっている。

 

 初代の堂本版金田一は2シリーズ放送され、どちらも全話の世帯平均視聴率(※ビデオリサーチ調べ/関東地区、以下同)は20%越えの大ヒットとなったことから、味を占めた日テレとジャニーズが松本、亀梨、山田と金田一役を引き継がせてきたわけだ。

 

 そして5代目となる今作もその流れをくんで、ジャニーズ事務所でいま押されている道枝が金田一役に抜擢されたのである。

 

 5月1日に第2話が放送予定だったが、海に囲まれた孤島の連続殺人事件を扱うエピソードだったため、北海道・知床での海難事故に配慮して急遽、放送延期。代わりに、堂本剛が演じた初代金田一の1996年のエピソードを再放送していた。

 

 くしくも視聴者は、道枝版金田一と堂本版金田一を見比べることができたわけだが、それによって道枝が演じる金田一のコレジャナイ感が浮き彫りになってしまった気がする。

 

■堂本剛版と比べると悪い意味で “ただの明るい美少年”

 

 初代金田一から数えて27年も続くシリーズのため、観たことがあるという方も多いと思うが、簡単に主人公・金田一少年のキャラクター像を説明しておきたい。

 

 IQ180という天才的な頭脳で難解な事件を解決していく金田一。ひとたび事件が起これば、鋭い洞察力や柔軟な発想力で冷静沈着に推理し、トリックを解き明かしていく。

 

 しかし、ふだんはお調子者の明るいおバカキャラ。学校の成績は悪く、遅刻やサボりも多いため、周囲からは落ちこぼれと見なされている。

 

 実は、今回の5代目金田一の放送スタート前、日テレが「金田一meets金田一」と題した道枝と堂本の対談企画を実施している。そこで、道枝からアドバイスを求められた堂本がこう語るシーンがあった。

 

「三枚目であればあるほど二枚目になれるっていうのがあるから、三枚目のところはもうホントに全力で三枚目」

 

 これはおバカモードと天才モードのギャップが、金田一の最大の魅力という意味だろう。

 

 その言葉どおり、初代を演じた堂本の切り替えは秀逸だった。

 

 堂本はジャニーズ事務所の売れっ子だが、正統派の美形というわけではないし、いい意味でアホヅラが似合う。もちろんルックスだけの話ではなく、アホキャラと切れ者キャラを器用に演じ分けていた。

 

 堂本が演じた “ダメさ加減” が絶妙で、愛すべき金田一少年像を作り上げたのは間違いないだろう。

 

 一方、5代目の道枝はどうか。

 

 率直に言ってぜんぜん振り切れておらず、中途半端。恥を捨てておバカキャラを演じきる覚悟ができてないように思える。

 

 金田一の味であるダメ男っぽさが薄く、ゆえにただの明るい美少年にしか見えない。もちろん誉め言葉ではなく、それはすなわちキャラが薄いことと同義だ。

 

 道枝はジャニーズタレントのなかでも美形度が高いと思うので、そのぶんおバカキャラを演じるにはハンデがあるのかもしれない。でも、だからこそ、もっとハジけないといけないんじゃないかと、観ていて歯がゆく感じてしまった。

 

 ちょっと三枚目っぽさを出そうとしても、画面に映し出される美しい顔のインパクトが勝ってしまう。もっともっとエキセントリックな演技をしないと、三枚目に見えないのである。

 

 堂本からせっかく「もうホントに全力で三枚目」という金言を授けてもらったのに、それが本当に君の “全力の三枚目” なのか? と問いたいほど。

 

 道枝版が放送された翌週に堂本版が放送されたため、道枝に対しての公開処刑のようになってしまっていた。

 

 ――道枝版の第1話の世帯平均視聴率は7.8%と低調なスタート。時代が違うため、堂本版のように20%超えを連発しろというのは酷だろうが、今夜放送の第2話以降で二桁台に乗せて、歴史あるシリーズの偉大さを見せつけてもらいたい。

 

堺屋大地
恋愛をロジカルに分析する恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラー。これまで『女子SPA!』『スゴ得』『IN LIFE』などで恋愛コラムを連載。現在は『文春オンライン』『週刊女性PRIME』『日刊SPA!』などに寄稿中

 

( SmartFLASH )

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