エンタメ・アイドル
渡辺裕之さん「俺の責任なんだよな」死去1カ月前にかけてきた深夜の電話…映画プロデューサーが語る “異変”
エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2022.05.09 06:00 最終更新日:2022.05.09 06:00
それはあまりにも衝撃的な文言だった。
「5月3日(火)昼頃、渡辺裕之さんが自宅にて縊死されました」
渡辺裕之さん(享年66)の妻で、女優の原日出子(62)の所属事務所が5日に発表したコメントである。渡辺さんが発見されたのは神奈川県横浜市の自宅地下のトレーニングルーム。
これまで、本誌は何度も渡辺さんにインタビューをしてきた。気配りと優しさに満ち溢れていて、真面目。そしてタフガイ。およそ「死」とは無縁の印象だったが、周囲はある “異変” に気がついていた。
【関連記事:渡辺裕之、行きつけのイタリアンで語る「大林宣彦監督の遺言」】
親交がある俳優は、「昨年末にお会いしたとき、とにかく元気がなくて心配だったんです。ご病気という感じではなく、何か精神的に落ち込んでいるような印象でした」と振り返る。
今年公開の映画で渡辺さんと仕事をともにした映像制作関係者も、渡辺さんの様子に違和感を覚えたという。
「撮影現場で明らかに元気がなく、声にもハリがありませんでした。私も心配して声をかけましたが、『大丈夫ですよ』と笑っておられました。
『現場を盛り上げるために “ファイト一発” をやってください』とお願いすると、『いやだよ』と言いながらも応じてくださったんですが……」
ある芸能関係者は3月、自宅バーベキューに招かれたときのことを述懐する。
「事務所の後輩俳優が来て場が盛り上がり、ナベちゃん自身も『映画をやりましょうよ!』と意気軒昂でした。
ふだんはめったに粗相をしないのに、この日は一人で立っていられないほど酔っ払い、締めのスピーチでは『みんなで集まれるのが本当に嬉しくて』と、急に泣きだしたんです。翌日に『いやあ、昨日は酔っ払っちゃいました』と、照れくさそうに電話をくれました。
また、4月にゴルフに誘われたんですが、前日に『ごめんなさい、明日はキャンセルさせてください』と連絡が来たんです。今までそんなことはなかったので、すぐに電話をかけたけど繋がらなかった。
理由に思いあたることはないんですが、コロナが蔓延していたころ一度だけ、『熟年離婚するかも』と言っていました。世間に対し理想の夫婦を演じるのがつらいと笑っていましたが、よくある冗談だと思いましたし……」
古くから渡辺さんを知る映画プロデューサーは、渡辺さんが亡くなる1カ月前の深夜に電話を受けていたという。
「深刻そうな声だったので、『何か困り事があるの? 僕が力になれることがあれば言ってよ。お金? まさか女性問題やクスリじゃないよね』と冗談半分に尋ねると、彼も弱々しくですが、『いや、どれも違うよ』と笑っていました。だけど、『俺の責任なんだよな』とこぼしたんです。トラブルを抱えている様子でした。
彼は2005年に1億円の詐欺被害に遭っていたので、いやな予感がして『なんの責任?』とすぐに聞きましたが、答えてはくれませんでした。もう少し粘って尋ねておけば助けられたんじゃないかと、後悔しています」
渡辺さんのご冥福を祈り、合掌。
■「日本いのちの電話」
ナビダイヤル:0570-783-556(午前10時~午後10時)
フリーダイヤル:0120-783-556(毎日・午後4時~午後9時/毎月10日・午前8時~翌日午前8時)