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道枝駿佑もある意味、被害者?『金田一少年の事件簿』過剰な “学芸会” 演技に辟易
エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2022.06.12 11:00 最終更新日:2022.06.12 11:00
金田一少年役を演じるなにわ男子・道枝駿佑も、ある意味、被害者な気がしてきた。
道枝主演の『金田一少年の事件簿』(日本テレビ系)は、名探偵・金田一耕助の孫である金田一一(きんだいちはじめ)が、高校生ながら類まれなる推理力で、数々の殺人事件を解決していく作品。公式サイトなどでは「日本謹製 本格ミステリー×ホラー」と謳われている。
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これまでにKinKi Kids・堂本剛、嵐・松本潤、KAT‐TUN・亀梨和也、Hey!Say!JUMP・山田涼介という、ジャニーズ事務所のエースタレントが主演を務めてきており、道枝が5代めとなる伝統あるシリーズだ。
先週放送の第6話(File05-1)のサブタイトルは「金田一少年の殺人」。金田一が連続殺人事件の容疑者となってしまい、警察から逃亡しながら謎を解いていくという展開で、今夜放送の第7話(File05-2)が解決編となる。
本作の世帯平均視聴率(※ビデオリサーチ調べ/関東地区)は第1話から第6話まで7.8%、6.2%、6.7%、6.1%、5.7%、5.5%……とうとう5%台にまで下がってしまった低空飛行ぶりなのだが、道枝の演技力不足で、金田一役にあまりハマッていないのが一因としてあげられるだろう。
しかしそれ以上に問題だと感じるのは、ゲストキャラやエキストラといった役者たちの演技なのだ。
■ゲストキャラやエキストラには大げさな演技を指示?
金田一と信頼関係を築いている警視庁捜査一課の警部・剣持を演じる沢村一樹や、ヒロインである金田一の幼馴染み・美雪を演じる上白石萌歌などは、さすがの演技。いい感じで “抑えた芝居” をしている。
けれど、事件の被害者になったり容疑者になったりする各話のゲストキャラやエキストラの芝居が学芸会のようなのだ。
誤解しないでもらいたいのだが、ゲストキャラやエキストラの演技力がひどいと言いたいわけではない。みな一様に同じようなオーバーでわざとらしいテイストで演じているため、おそらく撮影現場でそういった学芸会演技をするように演出されているのだろう。
たとえば第6話では、次々と殺されていく被害者キャラは怯えたり威圧したりする表現が過剰だし、金田一を追う警察官や遺体を発見する建設現場の職人たちは、大げさなジェスチャーでちゃちい芝居をする。なんだか陳腐で古臭いドラマに見え、辟易してしまう。
沢村や上白石らの抑えた芝居とは対照的。名のある主要キャストは本人に演技プランをゆだねているものの、それ以外のバイプレイヤーたちには過剰な演技指導がおこなわれているのかもしれない。
ちなみに第6話には、殺害されてしまうグラビアアイドル役でゆきぽよが出演しているのだが、彼女はシンプルに演技がヘタだった。しかし、そんなゆきぽよの棒演技さえも、さほど悪目立ちせず、全体に馴染んでいたのである。
■初代・堂本版金田一へのオマージュが裏目に出たか
制作陣はどうしてそんな学芸会演技をヨシとしているのだろう?
視聴者ターゲットを小中高生に定めており、ティーンエイジャーならばこれぐらい大げさでわかりやすい演技のほうが食いつくとでも思ったか。そうだとしたら今の若者をバカにしすぎだ。
もしくは、既視感を覚えたので気づいたのだが、初代の堂本版金田一のテイストに似せているのかもしれない。
1995年と1996年に2シリーズ放送された堂本版金田一は、全話の世帯平均視聴率が20%越えしており、この大ヒットがあったからこそ5代目の道枝版金田一まで続く伝統あるシリーズになっている。
堂本版金田一に当時ハマッていた若者たちが今は親世代となっているので、初代へのオマージュ的な演出をして、令和の若者たちと2世代で観てもらおうという戦略だったのだろうか。
それがセンスのいいノスタルジックさになっていればいいのだが、裏目に出て90年代ドラマの古臭い雰囲気だけが漂ってしまっている気がする。とにかく「日本謹製 本格ミステリー×ホラー」と銘打たれているが、“本格” とは言いがたい質なのだ。
これに関しては主演する道枝になんの責任もなく、彼にとっても不運と言える。
――今夜放送の第7話は「金田一少年の殺人」の解決編。容疑者にされながら推理するという主人公の見せ場が多い回なので、道枝自身の演技力でこの低迷ムードを払拭してもらいたい。
●堺屋大地
恋愛をロジカルに分析する恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラー。これまで『女子SPA!』『スゴ得』『IN LIFE』などで恋愛コラムを連載。現在は『文春オンライン』『週刊女性PRIME』『日刊SPA!』などに寄稿中
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