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竹内涼真『六本木クラス』忖度ナシの感想は「古臭い」だが…大きなカタルシスが得られそうな予感ビンビン
エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2022.07.14 11:00 最終更新日:2022.07.14 11:00
先週木曜に第1話が放送された韓国ドラマ『梨泰院(イテウォン)クラス』のリメイク作『六本木クラス』(テレビ朝日系)。
恥ずかしながら筆者は原作を観ていないのだが、未見だからこそ、忌憚なくフラットに観られるというもの。そこで今回は『梨泰院クラス』を通ってきていない者として、『六本木クラス』第1話を観た率直な感想を述べたい。
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■韓国ドラマ『梨泰院クラス』のリメイク作品
まずざっくりと本作の概要やストーリーを紹介しておこう。
『六本木クラス』は日本でも大ヒットした韓国ドラマ『梨泰院クラス』を、日本を舞台に置き換えた作品。
六本木で居酒屋を営む主人公・宮部新(アラタ/竹内涼真)が、非情な仕打ちで自分と父親の人生を狂わせた大手飲食店グループ会長・長屋茂(香川照之)と、その息子・龍河(早乙女太一)に復讐を誓うというストーリー。
第1話は16年前の2006年、新が復讐を決意するに至る、長屋親子との因縁の事件が描かれた。
新は高校転校初日、龍河がクラスメイトをイジメていたことに憤慨し殴りつけるが、学校に莫大な寄付をしている茂が現れ、新は土下座を命じられる。新はそれを拒否し、退学処分に。
新の父は長屋の会社に勤めていたが、その一件をきっかけに退職し、独立して居酒屋を始めようとしたものの、オープン直前に龍河が運転していた車に追突されて死亡。
それを知った新は再び龍河を見つけ出し殴りつけるが、その暴行を警察に止められ、逮捕されてしまうのだった。
■ラブコメ漫画などの古典的手法がてんこ盛り
ここからはいよいよ原作未見の立場で忌憚なく感想を言わせていただく。
一番感じたのは、古臭い話だな、ということ。
たとえば、主人公とヒロインの出会い方。街中でたまたま出会うも、お互いに嫌悪感を示す険悪なファーストコンタクトで、その後、新の転校先の高校で同じクラスの隣の席になるという展開。
これは食パンをくわえながら「遅刻、遅刻~!」と駆け足で学校に向かい、曲がり角で激突して罵り合った相手が同じクラスで隣の席だった――というラブコメ漫画の古典的な手法に類似している。
また、定型的すぎる勧善懲悪を予感させるストーリーも古臭さを助長させていた。
主人公の新は絵に描いたような正義感あふれる熱血男子となっており、敵となる長屋親子はこれまた絵に描いたような巨悪で、私欲や保身のために強大な権力を振りかざすのである。
龍河がイジメていた側だったにもかかわらず、新に土下座強要、龍河が轢き逃げ犯なのにそれをもみ消して新に土下座強要……と茂の傍若無人ぶりはすさまじい。
徹底して視聴者に嫌われにいっている長屋親子だが、さすがに悪行の数々が教科書どおりすぎて昭和や平成初期のドラマを観ているようだった。
■“古臭い”=“わかりやすい”と思えば期待大
このように、率直に言って『六本木クラス』は全体的に古臭い雰囲気の作品なのだが、SNSなどで原作も視聴しているファンの声を拾ってみると、かなり忠実に『梨泰院クラス』を再現しているという感想が多かった。
現代の日本のドラマの雰囲気に合わせずに、とことん韓国版に忠実に作っていくというコンセプトなのだろう。
“古臭い” というのは、好意的に解釈すれば “わかりやすい” とも言えるし、実際に爽快な大逆転でスカッとさせてくれるに違いないという期待値も高い。
第1話は主人公がひたすら悲劇に見舞われる展開だったため、感情移入している視聴者ほど鬱々としたストレスが溜まる一方だったろうし、第1話単体で観るとさほど面白いとは思えない。
けれど、物語が進むにつれて、この溜まったストレスをどんどん倍返しで解消してくれるだろうから、今後大きなカタルシスが得られそうな予感はビンビンだ。
第1話の世帯平均視聴率(※ビデオリサーチ調べ/関東地区)は9.6%と二桁を割ってしまったが、本家『梨泰院クラス』ばりにブームになっていけば、後半で視聴率倍増なんてことも夢物語ではないだろう。今夜放送の第2話も楽しみだ。
●堺屋大地
恋愛をロジカルに分析する恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラー。これまで『女子SPA!』『スゴ得』『IN LIFE』などで恋愛コラムを連載。現在は『文春オンライン』『週刊女性PRIME』『日刊SPA!』などに寄稿中
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