B氏は、島田さんと内田さんの“不倫愛”に関して、ある強烈なエピソードを聞いていた。
「“密会ハワイ旅行”としてスクープされたときのことです。2人は同じ飛行機でハワイに向かったんですが、目立つことを避けて、ハワイでの入国審査ではわざと離れて並びました。島田さんが自分の番を待っていたら、突然ドンと強く背中を蹴られた。
驚いて振り向くと、そこにいたのは樹木希林さんだったのです。さらに樹木さんは、島田さんを下から覗き込むようにして、“いつも主人がお世話になってます”と言ったそうです。2人の恋路を邪魔しようと、日本から追いかけてきていたんですね」
島田さんと長年つき合いのあったA氏だが、葬儀に出席することはかなわなかった。
「島田さんの葬儀は、かなり難航したと聞いています。というのも、熊本にある実家の妹さんが、島田さんの葬儀を執りおこなうことを拒否したというのです。たしかに島田さんは、実家とはもう何十年も連絡を取っていないと言っていましたが……。最終的に、映画関係者十数人で葬儀は執りおこなわれたと聞きましたが、そこにご家族の姿はなかったといいます」
惜しくも病に倒れた島田さんには、心残りがたくさんあったという。A氏は語る。
「4月に連絡が来た際には、入退院を繰り返しているという話でしたが、そのとき、ネットフリックスでチェ・ゲバラのドキュメンタリーを企画していて、その取材でキューバに行くつもりだと話していました。ほかにもニューヨークのオフブロードウェイでの英語劇や、時代劇の舞台など、いろいろな企画を抱えていたんです。それらを完成できないまま旅立ったことは、無念だったでしょうね」
そう語るA氏は、最後にぽつりとこうつけ加えた。
「島田さんは2020年の1月にお母さんを亡くしています。妹さんたちとも縁が切れているし、『これで本当に一人になってしまった』と語っていました。寂しい最期にさせてしまって、申し訳なかったと思っています」
友人らの声は、天国に届くだろうか。