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サウナで汗だく北九州弁レッスン! 工藤遥の宝物は「ボロボロにしろ!」と渡された黒革の台本カバー
エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2023.06.10 06:00 最終更新日:2023.06.10 13:13
「アイドルグループ時代は、天職じゃないかと思うくらい毎日が楽しくて、この先もずっと、この幸せな日々が続くだろう……いや、絶対に続くと確信していたんですけど、だからこそ、新しい挑戦を選択しました」
18歳でグループを卒業し、女優の道を歩み始めた、工藤遥(23)。小学生のころはテレビドラマが大好きで、学園ドラマに胸をときめかせていたという。
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「でも、まだ俳優という職業のことはよくわかってなくて、『花より男子』のつくしちゃんは本当にいるんだと思っていました(笑)」
芸能界に入り、自分自身が舞台に立つようになってから、演じることのおもしろさを知った。
「生きているだけでは絶対に経験できないことを役として経験できるし、演じる役をきっかけにいろんなことを調べたりして、知識が増えていくこともうれしいですね」
女優として確実にステップアップしている工藤の“ヒソモノ”は、黒い革製の台本カバーだ。
戦隊シリーズ『怪盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』(テレビ朝日系)で、ルパンイエローを演じたとき、メインの監督から主要キャストたちにプレゼントされたものだという。
「女優としてスタートを切って初めてのドラマだったのですが、監督さんが『次に会うときは、これをボロボロにして持ってこい!』とおっしゃって。私はもちろん、みんな一生懸命に使い込んでるんじゃないかと思いますね」
宝物に包まれた何冊もの台本の1冊が、6月9日公開の映画『逃げきれた夢』だ。北九州が舞台のこの作品で工藤が演じるのは、人生のターニングポイントを迎えた父親を持つ、由真役。
「由真はけっしていいコじゃないし、お父さんとコミュニケーションを取ろうとしないんですよね」
由真は、光石研が演じる父親から話しかけられても、スマホから目を離そうとせず、そっけない返事しかしない。
「もう、それがつらくて(笑)。だって、光石さんはオシャレでカッコよくて、めちゃくちゃ素敵なんですよ! 由真はお父さんが好きじゃないかもしれないけど、遥は大好きだから! と、ずっと心の中で叫んでいました」
カメラが回っていないときは、光石、母親役の坂井真紀と、3人で仲よし家族として過ごしたという。
関東で生まれ育った工藤にとって、北九州弁は初めて口にする言葉。
「現場では光石さんをはじめ、北九州出身の共演者の方々からアドバイスしていただいたのですが、ホテルに帰ってからも北九州弁の“先生”ができたんですよ」
撮影中に宿泊していたホテルにはサウナがあり、
「私はサウナーではなかったんですけど、流行ってるし、と試しに入ってみたら、毎回お会いする3人組のおばさまたちがいらっしゃったんです。そのうちお話しするようになって『どこから来たと? ここのサウナがよかけん、30分かけて来るとよ!』とか、ネイティブな北九州弁の発音を聞きながら(笑)、汗を流していました」
と、人なつこい工藤ならではのエピソードを披露してくれた。
いまの目標は、女優としてもっともっと成長すること。
「小学生のときにこの世界に入ったので、私にはごく普通の女のコとしての経験が少ないんですよね。ですから、そういった役をいただいたときに、リアルさがないのではないかと悩んだ時期もありました。お仕事やプライベートで出会う方々といろんなお話をするなかで、こんな生き方、感じ方もあるんだと学ばせていただきながら、役に反映できたらとがんばっています」
プライベートでの目標を尋ねてみると、
「私、アコースティックギターを弾くのが好きで、弾き語りとかもできるようになってきたので、もっと知識やテクニックを身につけたいです。そしていつか、ギターを弾く役なんかもできたらいいなあ。あ、これはプライベートじゃなくて、お仕事の目標になっちゃいますね」
工藤遥は、これからもたくさんの台本に宝物のカバーをかけて、女優として前に進み続けていく。
くどうはるか
1999年10月27日生まれ 埼玉県出身 2018年から女優として活動開始。おもな出演作は、映画『のぼる小寺さん』『大コメ騒動』、ドラマ『ロマンス豪風域』『ブラザー・トラップ』など。公開待機作に『君は放課後インソムニア』