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目黒蓮『トリリオンゲーム』うさん臭い主人公やキャラ崩壊の仲間が荒唐無稽すぎて…もう見ていられない!

エンタメ・アイドル 投稿日:2023.07.28 11:00FLASH編集部

目黒蓮『トリリオンゲーム』うさん臭い主人公やキャラ崩壊の仲間が荒唐無稽すぎて…もう見ていられない!

 

 実写ドラマ化しちゃいけない漫画というものもある。そう思わずにはいられないのが、先週金曜に第2話が放送されたSnow Man目黒蓮主演の『トリリオンゲーム』(TBS系)。「ビッグコミックスペリオール」(小学館)で連載中の同名漫画を原作としたドラマである。

 

 人気漫画を原作としたドラマは、ストーリーのおもしろさが担保されていることや、原作ファンが視聴してくれたり話題にしてくれたりする “保険” があるため、近年も数多く制作されている。たとえば『トリリオンゲーム』と同じTBS金曜22時枠を振り返ってみても、昨年放送された『妻、小学生になる。』や『クロサギ』は漫画が原作だった。

 

 

“保険” はメリットとも考えられるが、それゆえにドラマ業界は漫画に頼りすぎている側面もあり、量産されて玉石混交になっている感は否めない。おもしろい漫画を原作にしているからそのドラマもおもしろくなる、とは限らないということだ。

 

『トリリオンゲーム』は、まさにその典型に思えてならない。

 

■ハッタリと言えば聞こえはいいが、ただの詐欺?

 

 ハッタリと野心と類まれなるコミュニケーション能力を武器に、1兆ドル(トリリオンダラー)を稼いで、成り上がりを目指すハル(目黒)。ハルの親友でバディとなるのが、気弱なコミュ障ながら、世界トップレベルのプログラミング能力とハッキング能力を持つガク(佐野勇斗)。正反対の最強タッグが、事業計画も起業資金もゼロから「トリリオンゲーム社」を立ち上げた。

 

 第2話では、カタブツすぎるほど超真面目な女子大生・リンリン(福本莉子)が仲間に加わり、ハルの戦略で入社1日めからいきなり社長に就任。3人はさっそくAI機能をうたったオンラインショップを立ち上げ、事業が軌道に乗り始めたところまでが描かれた。

 

 そんなストーリーなのだが、漫画ならばそれほど気にならないだろうが、生身の役者たちが演じることで荒唐無稽に見えた描写や展開がてんこ盛りだったのである。

 

 まずモヤモヤして仕方がないのが、主人公ハルのキャラクター。ハッタリと言えば聞こえはいいが、やっていることは一線を越えてしまっており、もはや詐欺だとしか思えないことがいくつもあった。またコミュ力が高いという設定なのだが、ニタニタしたりガハハと高笑いしたりと、超絶うさん臭いのだ。

 

 作中では、大企業の役員や投資家がハルに一目置き、人々が慕ってくるのだが、現実世界なら、相手の人間性を見る目が肥えている大物ほど、こんな詐欺師まがいの男とはまともに付き合わないのではないか。

 

■超真面目という設定なのに意気揚々と客を騙す

 

 ほかにもモヤモヤするポイントはある。前述したオンラインショップのAI機能というのはニセモノで、実はリンリンがAIのフリをして客からの質問や相談に答えているだけなのだが、問題は彼女がこのビジネスにノリノリで協力していること。リンリンはズルやウソが嫌いな誠実キャラとして登場したのに、AIだと偽って顧客を騙すビジネスに意気揚々と参加している。ソッコーでキャラ崩壊だ。

 

 余談だが、自分はさんざんAIになりすましておきながら、大企業の役員からレコメンド機能の不正操作を持ちかけられた際は、当初の真面目キャラが顔を出してその提案を突っぱねていた。倫理観がバグッていて失笑してしまった。

 

 こういった描写は、リアリティよりもエンタメ性を重視した漫画というメディアであれば、そこまで気にならないのだろうが、実写ドラマになると途端に “ありえない” と思ってしまう。漫画ならそういう荒々しさもキャラの誇張表現として楽しめても、ドラマになると、ただの “粗さ” に見えてしまうのかもしれない。

 

 ちなみに第1話では、ガクが参戦したハッカー大会の会場で、ハルが神主の格好をして大立ち回りするシーンがある。ハルがそんなおかしな行動に出たのも実は作戦だったのだが、そうとわかっていてもその姿が滑稽に見えて、こっちが恥ずかしい気持ちになってしまった。主人公が場違いに神主の格好をして現れるというトンチキなシーンも、漫画ならばべつに気にならないのだろうが――。

 

 世帯平均視聴率(ビデオリサーチ調べ/関東地区)は、第1話7.4%と微妙なスタートをし、第2話で5.6%と下落。ただ、見逃し配信の人気の指標となるTVerのお気に入り登録者数は、80.5万人(7月26日現在)とまずまずの数字になっている。

 

 今夜放送の第3話では、とある事情からハルが歌舞伎町でホストをやる展開。目黒蓮ファンにとっては眼福なのかもしれないが、それ以外の視聴者をどれだけ惹きつけることができるか、注目だ。

堺屋大地

恋愛をロジカルに分析する恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラー。『日刊SPA!』に恋愛コラムを連載中。ほに『現代ビジネス』『文春オンライン』『集英社オンライン』『女子SPA!』などにコラムを寄稿

( SmartFLASH )

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