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『ダウンタウンvsZ世代』で松本人志が語った謎の風習「兵隊虫」は「昭和&関西」固有の激レア文化だった!

エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2023.08.14 16:29 最終更新日:2023.08.14 16:29

『ダウンタウンvsZ世代』で松本人志が語った謎の風習「兵隊虫」は「昭和&関西」固有の激レア文化だった!

(写真・時事通信)

 

 過去2回の特番がいずれも高視聴率を記録し、8月13日に第3弾が放送された『ダウンタウンvsZ世代 ヤバイ昭和あり? なし?』(日本テレビ系)。ダウンタウンの2人がMCをつとめる同番組は、暮らしや商品、恋愛や発言など、昭和の時代には当たり前だったことが、いまを生きるZ世代から見て「アリかナシか」を議論するトークバラエティ番組だ。今回も「昭和の夏」「昭和の暮らし」とテーマが進んでいき、テーマが「昭和の子ども」になったとき、松本人志(1963年・昭和38年生まれ)の口から「兵隊虫」なる耳慣れないワードが飛び出した。

 

「俺らが子どものころは、みんなそれで遊んでいた」という松本は、その遊び方を「自らの肘の内側に『兵隊虫』を挟んで、腕を内側に強く曲げ、虫を殺す」という、虫に対して勝負を挑むものだと説明。殺せなかった場合は、虫に噛まれて、肌がめちゃくちゃに腫れるのだという。

 

 

 しかし、この話に同調していたのは松本と小・中学校の同級生で、同郷(兵庫県尼崎市)の浜田雅功のみで、同じく昭和世代として出演していた伊集院光や、いとうあさこ川島明麒麟)らはポカーン。「なんでそんなことするんですか?」と聞かれた松本は「たくさん殺すと、いい中学に行けたような」とボケてみせたが、川島からは「(兵隊虫は)昭和でも令和でもない、尼崎です」とツッコまれていた。

 

 松本と浜田だけの共通認識だった「兵隊虫」(という謎の遊び)に対して、SNS上では、

 

《松ちゃんが話してた兵隊虫昭和世代も知らんのがびっくり 尼に近かったからかやったけどな》

 

《私は女子だからやらなかったけど、兵隊虫の文化ある地域や。w》

 

《松ちゃんと浜ちゃんが言ってた『兵隊虫』という遊びに「あった~!」と反応した嫁さんは尼崎出身ですw》

 

など、そう多くはないながらも「知っている」とする声も複数あがった。ただ、書き込みを見る限り、「知っている」とした人は、やはり尼崎近郊に住んでいた昭和世代が多いようだ。

 

 兵隊虫とはいったい、なんなのか?

 

 ネット上にある『兵隊虫に関する調査報告』という文献によれば、兵隊虫の正式名称は「ツマグロカミキリモドキ」という体長1cm程度の小さな甲虫のことで、世界じゅうの海に面した大都市には必ずといっていいほど分布している昆虫だという。しかし「兵隊虫」という呼び名は、大阪の一部地域に限って使われていたようだ。東京生まれの伊集院光や、いとうあさこが知らないのも無理はない。

 

 さらに、このツマグロカミキリモドキの甲虫の一部は、体液にカンタリジンという毒素を持っていて、それが人間の皮膚につくと、水ぶくれを引き起こす。松本たちはこの特性を利用して、肘の内側に虫を挟み、水ぶくれができなかったら「勝ち」、運悪く水ぶくれができれば「負け」という「兵隊虫遊び」を楽しんでいたと思われる。

 

 同文献では、実際に兵隊虫遊びをしたことのある約100人からデータを取っており、彼らの居住していたエリアの分布図を見ると、阪神周辺に分布しているものの、尼崎が突出していることがわかる。時代ごとの兵隊虫遊びの経験者では、昭和10年代から昭和60年代までとなっており、昭和40年代後半(次いで50年代前半)に遊んでいた人がもっとも多い。昭和38年生まれの松本や浜田が小学生時代を過ごした、昭和40年代前半から後半にぴったり重なるのだ。

 

 ちなみに京都出身の川島明(昭和54年生まれ)は、京都でも大阪に近い宇治市出身。育った地域的にも世代的にもギリギリ知っていてもおかしくないが、前述の分布図では京都寄りの大阪である寝屋川市や枚方市では、兵隊虫遊びの経験者がいないため、京都にまで広まることはなかったのかもしれない。

 

 現在では、だいぶ見られなくなっているという「兵隊虫」ことツマグロカミキリモドキ。毒を持つ“ヤツら”に対して、小学生のダウンタウンは「殺るか、殺られるか」のリスキーな遊びに挑んでいたのだ。

( SmartFLASH )

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