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光石研にムロツヨシ…共演者が絶賛する「名脇役」の風格
エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2017.09.08 20:00 最終更新日:2017.09.08 20:00
テレビや、舞台で強烈な存在感を発揮する名優たち。“名脇役” 6人を主演に据えたドラマ『バイプレイヤーズ』(テレビ東京系・2017年1月~4月)がブームになるなど、バイプレーヤーが注目を浴びている。そんな彼らが一目置く俳優とは……。
『相棒』(テレビ朝日系)での鑑識官役がはまった六角精児は、『あまちゃん』(NHK)でヒロインの父親を演じた尾美としのりを推薦。
「脚本の肝をつねにしっかりと押さえ、ドラマをキープする脇役のプロフェッショナル。けっして出しゃばることなく、品よく存在しつづけるその芝居づくりには、風格すら感じます」
芸歴42年にして初主演を務めた映画『八重子のハミング』(2017年)がロングランヒットを記録している升毅は、ムロツヨシ、正名僕蔵、大倉孝二という個性派3名を選んだ。
「主役級の3人です。ムロさんは、キャラの強い役からストレートな芝居まで、ばっちりこなせる素晴らしい役者。人から好かれる人格においては他の追随を許さないのでは。正名さんは、朴訥な人柄から繰り出される強烈な個性を持った芝居に注目。コメディからシリアスまで、表現の豊かさに、見ていて楽しくなります。
大倉さんについては、この人にシリアスな役を用意するキャスティングマンを、いつもさすがだと思っています。ふだんからミステリアスな人なので、現場では彼が何を狙って、どういう芝居をするのか、いつも気になっています」
『真田丸』(NHK)で堺雅人の上役を好演した近藤芳正は、長塚京三、ミッキー・カーチスというベテラン2人を推 した。
「長塚さんは、セリフのなかで過去の出来事や未来について語るとき、字面ではなく、頭の中にイメージが確実にある。また確実に相手役に投げかけて、相手役から受け取っている。ミッキー・カーチスさんは、無理なく自然に、映像のなかにいる。欲はなく、確実に相手を見て、それに対して応えている。ともに、段取りをするのではなく、“瞬間を生きる” モーメント(勢い)もある」
一方、『緊急取調室』(テレビ朝日系)で天海祐希の信頼を得る田中哲司が「手の届かない先輩」と憧れるのは光石研。『勇者ヨシヒコ』シリーズ(テレビ東京系)などで活躍中の佐藤二朗も、「演技プランの見えない感じがとても好き」と、憧れを口にする。佐藤が光石と同じ「役への馴染み方」を感じるという俳優が、野間口徹だ。
その野間口に聞くと、佐藤二朗についてこう語ってくれた。
「コミカルな芝居は言わずもがな。シリアスなときにこそ、計算され尽くした細かな演技を見せてくれます」
佐藤と野間口はともに信州大学出身で、30代半ばまでアルバイトをしていた苦労人。次の共演機会に注目だ。
●六角精児が選んだ1人
尾美としのり
「けっして出しゃばることなく品よく存在しつづける」
●田中哲司が選んだ1人
光石研
「近いようで、手の届かない先輩です」
●升毅が選んだ3人
ムロツヨシ
「いろいろな人から好かれる素晴らしい人格の役者」
正名僕蔵
「朴訥な人柄から繰り出される強烈な個性を持った芝居!」
大倉孝二
「まさにミステリアス現場でいつも気になってしまう」
●近藤芳正が選んだ2人
ミッキー・カーチス
「無理なく自然に映像の中にいる」
長塚京三
「セリフのなかに字面ではなくイメージがある」
●佐藤二朗が選んだ4人
光石 研
「演技プランの見えない感じがとても好きだし、憧れる」
野間口徹
「どんな台詞を言うときも気負いがまったく感じられない」
黒田大輔
「映画『恋人たち』と『シン・ゴジラ』で一気にファンに」
渡辺いっけい
「単純にこの人の芝居が好き。非常に底力のある俳優」
●野間口徹が選んだ3人
吹越 満
「虚と実のギリギリを攻めるところがたまらない」
佐藤二朗
「シリアスな芝居のときにこそ計算され尽くした演技を見せる」
小市慢太郎
「一緒に芝居して、あまりのすごさに震えました」
(週刊FLASH 2017年8月22日・29日合併号)