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『ボキャブラ天国』で大ブレイク BOOMERは浅草芸人に「よく『儲かったんでしょ?』とか言われます」
エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2023.09.15 06:00 最終更新日:2023.09.15 06:00
1992年10月に放送が始まった『タモリのボキャブラ天国』(フジテレビ系)は、やがて無名芸人たちがダジャレネタで競い合うスタイルに変貌。大ヒットし、1999年の8期まで続く人気番組となった。
番組に出演する芸人は「キャブラー」と呼ばれ、2000年代以降を席巻するようになる。
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“遅れてきたルーキー”BOOMERは、伊勢浩二(59)の人間離れした顔芸や動きに対し、河田キイチ(59)が「みんな、カンガルーだ→みんな、関わるな」、「クマンバチだ→国の恥だ」などとツッコむスタイルで2代目名人になった。河田が語る。
「キャブラーは、今でもみんな仲いいですね。毎年、Take2の東MAXの家で新年会があって、芸人が集まるんです。そこで、いまだに東にお年玉もらってるという(笑)。『なんで俺、先輩にあげなきゃいけないんだよ』って。年に1回そこで会う後輩、U-turnの土田(晃之)とか底ぬけAIR-LINEの古坂(和仁、現・古坂大魔王)も、変わらずデカくて怖いですね(笑)。爆笑問題はさすがに来ないけど、向こうは大スターで稼ぎも全然違うのに、一緒にいるときだけはホントに昔と一緒。ありがたいっすね」(河田)
番組を牽引したのが爆笑問題なら、スタジオでも楽屋でも芸人たちから愛されて、番組の雰囲気を作ったのがBOOMERだ。爆笑問題の太田光が証言する。
「楽屋でいちばんふざけてたのは、古坂や海砂利水魚の有田(哲平)じゃないかな。いつも伊勢がおもちゃにされてて、くっだらないことを延々とやってた。X-GUNの西尾(季隆)がパンツを脱いで、伊勢を押さえつけて顔面に肛門をつけるみたいな(笑)。そんな伊勢ももう60だもんね。そろそろ死ぬんじゃないですか」
そんなやり取りが成立するのは、爆笑問題とBOOMERの“盟友関係”ゆえだ。
「爆笑は、唯一の同世代でしたからね。自分は社交性があるほうじゃなくて、若手と打ち解けられないでいたら、『おいみんな、伊勢と友達になってやってくれ』と太田が言ってくれたんです。恥ずかしかったけど、嬉しかったですね(笑)」(伊勢)
『ボキャ天』でのブレイク以後は、苦しい時期もあった。
「番組終了から1年くらいは、余韻が続いたんですけど……。前にいたショーパブから戻らないかって話をもらったり、お笑いの養成所から講師で呼んでもらったり。ダンディ(坂野)、コウメ太夫とか一世代後は、携帯の着ボイスがあって、あれで儲けたんですけどね(笑)」(河田)
「よく『儲かったんでしょ?』とか言われますけど、全然ですよ、ホントに。億? とんでもない!」(伊勢)
現在の2人は、ナイツの塙宣之が会長を務める漫才協会に所属し、浅草東洋館で活躍。河田は協会理事の要職にある。
「俺、若いころは“板の上”に死ぬまで立ってるなんて、全然思ってなかったですよ。失礼ですけど、漫才協会なんかいちばん興味なかった世界で、当時の若手は『浅草行ったら終わるだろ』とか平気で言ってました。今考えたら、俺らの芸風は大衆演芸場の雰囲気に近いし、居心地もいいんですよね(笑)」(河田)
ぶーまー
かわだきいち(左)、いせこうじ コントトリオ「AKIKO」を経て、’92年活動開始。’20年からフリーに。現在は浅草東洋館の舞台に立つほか、河田は演劇ユニット「DIRT1600」を主宰し、舞台でも活動している