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「ジャニーズNG」で『紅白』視聴率激減か? 「どうせ白組が勝つ」視聴者に漂っていた“興ざめ感”

エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2023.09.29 17:33 最終更新日:2023.09.29 17:41

「ジャニーズNG」で『紅白』視聴率激減か? 「どうせ白組が勝つ」視聴者に漂っていた“興ざめ感”

大トリを務めた2012年大晦日『NHK紅白歌合戦』のリハーサルに臨んでいたSMAPの5人

 

 9月27日、NHKの稲葉延雄会長が、今後の番組制作においてジャニーズ事務所の所属タレントの新規起用を控える方針を示したことへの波紋は、いまも続いている。

 

 なかでも注目されているのは、大晦日恒例の『NHK紅白歌合戦』への、ジャニーズ事務所の所属タレントの出場・出演についてだ。

 

「NHKのメディア総局長も、報道陣から『紅白』のジャニーズ事務所からの起用がゼロなのかを問われ『現時点ではそういうこと』と明言。現状では、2023年大晦日の『紅白』は“ジャニーズ抜き”で進めざるをえません。それに対し、業界内では『紅白』の視聴率激減を心配する声もあがってきています」(芸能記者)

 

 

 2022年はジャニーズ事務所の所属グループが6組出場し、ゲスト審査員には「」の松本潤、スペシャルナビゲーターとして、同じく嵐の櫻井翔が登場するなど、ジャニーズ事務所から総勢36人が出演していた。

 

 近年は同規模の組数、人数の出演が常態化していた。

 

「さらに大晦日には通称『カウコン』と呼ばれる『ジャニーズカウントダウンライブ』がおこなわれており、故・ジャニー喜多川氏が存命のころは『紅白』組とカウコン組が合流した大人数で、年明けから川崎大師へと厄除け祈願に行くのが、ジャニーズ事務所の伝統となっていました。しかしジャニー氏の死去後、タレントたちが川崎大師に初詣に行く姿は目撃されていません」(同前)

 

『紅白』が、こうしたジャニーズ事務所頼みになったことで、ある部分に“大きな弊害”が出ていたのも事実だ。テレビ局関係者はこう話す。

 

「建前とはいえ『歌合戦』とあるように、両組が対抗し、結果が最後までわからないというのがエンターテインメントのひとつでした。しかし、ジャニーズ事務所からの出場が増えた近年では、視聴者投票で、白組が大差をつけて圧勝するようになり、紅組との接戦を演出するため、毎年のように審査方法を変更することになっていました。

 

 ただ、それが無理に視聴者投票の割合を少なくしようという印象を強め、興ざめ感が漂っていましたね」

 

 実際に過去の『紅白』の際にも、結果が出る前から、SNS上では

 

《どうせ白組が勝つシナリオができるんでしょ?》

 

《ま、ジャニーズ増える限り紅白はどうせ白組優勝なんでしょ。赤組をどれだけ豪華にしようとも》

 

《しかしなんかもう今年の紅白は始まる前から(つか、今に始まった事でも無いけど)勝敗の予想がついてしまうわどうせ白組なんでしょ…》

 

《紅白は嵐効果でどうせまた白組が優勝よ》

 

 と、多くの視聴者が“出来レース”を予想していた。

 

 では、ジャニーズ事務所の所属グループが消えることで、『紅白』の視聴率は本当に激減するのだろうか。

 

 ジャニーズ事務所からの出場は、1980年以降、毎年続いているが、そのなかでも“浮き沈み”はもちろんあった。

 

 まず最初にジャニーズが躍進したのは、1986年のこと。これまで田原俊彦近藤真彦、「シブがき隊」の3組が出場していたところに「少年隊」が加わり、史上初の4組出場になった。しかし、当時、続いていた視聴率の急落に歯止めがかからず、59.4%と、前年比で6.6%ダウンだった(ビデオリサーチ調べ、関東地区。以下同)。

 

 その後、1994~2008年の間は、ジャニーズ事務所からの出場は「SMAP」と「TOKIO」の2組に固定される時期となる。

 

 視聴率に大きく影響したと見られるのは、2004年。SMAPが出場せず、ジャニーズ事務所からはTOKIOだけの出場となった。前年に『世界に一つだけの花』を引っさげ、初めて大トリを務めたSMAPだったが、この年は新曲を出していないことを理由に出場を辞退。すると、第2部の視聴率は39.3%と前年比で6.6%ダウン。一方で、SMAPが復活し、再び大トリを務めた2005年には42.9%と、視聴率が回復するなど、影響力の高さをうかがわせた。

 

 そして、近年の『紅白』とジャニーズ事務所の関係での最大のターニングポイントは、2009年のことだ。それまでの上限2組という慣例を撤廃し、デビュー10周年を迎えた嵐が待望の初出場。そして、若手の「NYC boys」も出場し、計4組に。さらには『紅白』の企画内で、ジャニーズJr.のユニットが登場するなど、一気に『紅白』とジャニーズ事務所の“蜜月”が進んだ年だった。

 

 同年は第2部にTOKIO、嵐、SMAPの順で登場したが、視聴率は前年から1.3%下がり、40.8%に留まった。

 

「ジャニーズ事務所以外からも出場者はいるので、一概に視聴率の結果に結びついていると決めるのは難しいでしょう。 ただ『紅白』の視聴率は、大トリが超人気者か、その年に特大の“目玉”があるか。それ次第の部分はあります。

 

 第2部の視聴率が回復傾向にあった2010~2012年は、3年連続でSMAPが大トリを務め、近年でもっとも視聴率が高かった2013年は、勇退宣言をした北島三郎さんが大トリと話題になりました。

 

 2020年は嵐が活動休止前の最後の出場ということで、視聴率は上昇しましたが、今年の『紅白』でジャニーズ事務所の所属グループによって大幅な視聴率上昇を期待していたといっても、嵐の“復活”くらいの目玉がなければ難しかった気がします」(前出・テレビ局関係者)

 

 やはり『紅白』は、本当の“国民的人気”が試される舞台なのだろう。

( SmartFLASH )

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