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全裸泥酔の草彅剛を「撮るな!」TBS検証番組で明かされた「報道まで放棄させる」旧ジャニーズの手練手管

エンタメ・アイドル 投稿日:2023.11.27 19:50FLASH編集部

全裸泥酔の草彅剛を「撮るな!」TBS検証番組で明かされた「報道まで放棄させる」旧ジャニーズの手練手管

 

 11月26日、TBSは、故・ジャニー喜多川氏の性加害問題をめぐる旧ジャニーズ事務所(SMILE-UP.)との関係について「特別調査報告書」を公式サイトで公表。同日朝には、自己検証番組・TBSレビュー『旧ジャニーズ事務所問題に関する特別調査報告』を放送した。

 

 元検察官の弁護士2人が外部委員をつとめる特別調査委員会を設置。社内当事者ら125人からヒアリングし、オンエア映像の確認などを重ね、44ページにわたる報告書をまとめた。報告書からは、旧ジャニーズ事務所と関係の深いバラエティやドラマを制作するコンテンツ部門を使い、報道を制止しようとする旧ジャニーズ事務所の手練手管が見て取れる。

 

 2009年4月23日、旧ジャニーズ事務所に所属していたSMAP(当時)の草彅剛が、東京・港区の公園で、泥酔した状態で全裸で騒いでいたとして、公然わいせつの疑いで警視庁赤坂署に現行犯逮捕された。

 

 

 報告書と検証番組では、草彅をアイドルグループのB氏と表現。逮捕翌日、B氏は送検された後、処分保留のまま釈放された。その後、B氏を乗せた旧ジャニーズ事務所の車は、報道陣のヘリやバイクに追跡されながら、港区・赤坂のTBS放送センター内の地下駐車場に入った。

 

 同局の報道局員がカメラを持って地下駐車場に急行したところ、編成局員が「撮るな!」などと制止。記者とカメラマンが制止を振り切って車を囲み、B氏に質問を投げかけたところ、車は走り去った。

 

 ヒアリングで同局の若手社員はこう語っている。

 

《「現場にはジャニーズ関係者と連絡を取っていたと思われる社員がいて『何やっているんだ、撮るな』と言っていた。偉い人が駐車場にまで出てくる事案なんだな。制作なのか、編成なのか、報道以外の人はそこまでジャニーズに配慮するんだ、と感じた。取材を邪魔されたのは納得がいかなかった」》

 

 編成局の担当者らが、事務所関係者からの要望に応じ、許可を得た者以外、立ち入ることができない同局の地下駐車場にB氏の車を招き入れていたという。

 

 報道局内で中継映像を見ていた編成局員が報道局員に取り囲まれ、「知っていたのか」と詰め寄られる一幕もあったという。

 

 調査報告では《車両を招き入れた目的は、報道陣の取材から逃れるためだったことは明白であり、報道局の取材を妨害してしまったことになる。いわば報道機関が報道機関としての責務を自ら放棄させうる行為だった。当委員会ではB氏の車両をTBS本社に招き入れた行為は、特別な配慮に基づく、過剰な便宜供与だったと判断した》と結論づけている。

 

 また2001年8月24日、旧ジャニーズ事務所に所属していたSMAP(当時)の稲垣吾郎が乗用車を違法駐車し、警察官から免許の提示を求められたが、無視して車を発進させ、女性巡査に軽いケガを負わせた事件が発生。稲垣は道路交通法違反や公務執行妨害で逮捕された。稲垣は送検されたが、裁判所は勾留請求を認めず、同26日に釈放され、同年9月21日に起訴猶予となった。

 

 TBSは、逮捕直後は「稲垣吾郎容疑者」と報じていたが、釈放後には「稲垣メンバー」との呼称に変更。起訴猶予となってからは、「稲垣さん」と報じた。

 

 当時の警視庁キャップはこう証言している。

 

《「A氏(稲垣)の釈放後、社会部デスクと電話で協議し、最終的にはデスクが『Aメンバー』との呼称で報じることを決めた。釈放後に報じる場合は肩書きで報じるのが原則となっているが、A氏の場合、適当な肩書きが見つからず、だからといって『容疑者』や『さん』で報じるのも違和感があったのでメンバーという肩書きで報じることになった」》

 

 呼称の決定に関しては、旧ジャニーズ事務所への特別な配慮や、編成局など他部署が介入した事実は認められなかったという。

 

 TBSの「特別調査報告」には、SNSで評価する声が多く上がっている。

 

《TBSのジャニーズ調査報告面白いな。報道と制作、編成バチバチやん》

 

《外部からの調査委員会をたててここまでしっかり報告した局はなかったと思う。所々甘いけど、長年に渡って大手事務所に対する歪な関係性と忖度が報道の公平性を鈍らせたとはっきり伝えている。とても評価したい》

 

 一方で、元SMAPのメンバーばかりが扱われていることに否定的な意見も。

 

《何でこれでジャニーズが叩かれなきゃいけないの? やったのはIマネでしょ。そしたら現在作られてるそちらの事務所と、そんな全裸事件起こしたタレント本人を批判してよ》

 

 調査委員会の外部委員は「再発防止のため」として、「公平・公正・正確な情報発信」の徹底など、9項目を提言。これらを速やかに実行するため、同委員から社内での対策チーム設置、スケジュールや実行状況の公表を求められたという。

 

 編成局員と報道局員とを分断させる芸能事務所の手練手管に、各局は今後、対応していくことができるだろうか。

( SmartFLASH )

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