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島崎遥香 「やり切ったではなく…」泣き虫だったデビュー前の素顔、AKB48卒業の真相
エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2024.01.14 11:00 最終更新日:2024.01.14 11:00
「楽しい」はなくて目の前のことで精一杯
順調にデビューをしてどれだけ華やかなステージに立っても、楽しいという感情は生まれなかった。
「今思い出しても『楽しかった』はないですね。そういう気持ちが生まれる時間がないというか。もう目の前のことをこなすだけで精一杯。今、何をしているのかわからず行動している感じでした」
2012年、『永遠プレッシャー』でついにシングル曲のセンターを担当。
だが、あまりに忙しい毎日に、彼女はしだいに目に見えない疲れに蝕まれていった。
2016年、『第67回NHK紅白歌合戦』をもってAKB48からの卒業を決意する。
「よく『やり切ったから卒業したのですか?』と聞かれますが、やる切るというより……とにかく苦しくて、グループをやめたいという思いが強かったです。
ふと先のことを考えたとき、このグループで自分がやれること、幅を広げられることも見えなかったです」
とはいえ、AKB48時代に後悔はないという。
「入っていなかったらこんなにメンタルが鍛えられることはなかったと思います。私たち、よくコンサートの本番が始まる5分前とかに台本が回ってきて、大きな発表をしたりしていたんですよ。
あと、MCとかも自分たちで考えるし。対応力はかなりついたと思います。どんなことがあってもパニックにならないのはあの時代があったからです」
同世代の友達ができたのも財産だ。
「今でも(AKB48の)同期で同い年の子たちとは仲がいいです。学校の友達とはまた違った、本当の家族みたいな関係で。会ってもわざわざ写真とか撮らないし、あまり連絡しない。けど繋がっているのがわかる存在です」
島崎は卒業後、AKB48時代から力を入れてきた俳優業をメインに活動している。
今、やっと自分なりのペースで過ごすことができるようになったという。
「しばらくはスケジュール的にも落ち着かず、慣れないことをしているので心が追いつかなくて大変でした。4年くらい前からやっといろいろ考える時間をつくれるようになってきました。
なにより、『今、私は何の仕事をしているのか』がわかるようになったのが大きいです。
当たり前のことが、当たり前にわかるようになったというか。やらされている感はなくなりました」
彼女も2024年で30歳。芸歴15年という節目を迎える。
「数字にすると、人生の半分が芸能生活なんだと不思議な感覚になります。
昔、事務所の社長に『長く芸能生活を続けることが大事』と言われて、そのときはピンときていなかったのですが、今はようやく言葉の意味がわかってきた気がします。
私、小さいころの習い事を含め、こんなに長く続けられたことは初めてなんです。今の仕事は私にとって特別なものなんだと思うので、これからも続けていけたらと考えています」
これからの15年はどうなっていくのか。
「15年後、振り返ったときに楽しかったと思えたらいいなと思います。
じつは、30代が楽しみなんですよ。初心に戻って一からやり直す感じで始められそうな気がして。今が人生でいちばん楽しいです」
島崎遥香は、新たなスタートを切った。
しまざきはるか
1994年3月30日生まれ 埼玉県出身 2009年に「AKB48 第六回研究生オーディション」に合格し、芸能界デビュー。AKB48の中心メンバーとして活躍するも、2016年、卒業。活動の場を芝居に移し、NHK連続テレビ小説『ひよっこ』(2017年)、『ハレ婚。』(2022年、ABC)などに出演。2023年は、映画『ゆとりですがなにか インターナショナル』、ドラマ『私のシてくれないフェロモン彼氏』(TBS)、舞台『新ハムレット~太宰治、シェイクスピアを乗っとる!?~』などに出演
【DEGUSTATION】
住所/東京都世田谷区成城2-37-11
営業時間/完全予約制
定休日/火曜、水曜
写真・木村哲夫
スタイリスト・黒瀬結以
ヘアメイク・信沢 Hitoshi
衣装協力・MICROWAVE、アンティローザ、PHTHALO