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篠原涼子『イップス』が酷評の嵐!好きだからこそ苦言を呈したい「2つの大問題」

エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2024.05.24 11:00 最終更新日:2024.05.24 11:00

篠原涼子『イップス』が酷評の嵐!好きだからこそ苦言を呈したい「2つの大問題」

『イップス』制作発表に登場した篠原涼子

 

 篠原涼子バカリズムのダブル主演作『イップス』(フジテレビ系)が大苦戦中だ。

 

 5月17日(金)に第6話まで放送されているが、視聴率はだいたい世帯で4%台、個人で2%台(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を推移する低空飛行。TVerのお気に入り数も67.1万(5月22日現在)と低めで、見逃し配信での人気の指標となる100万登録まではほど遠い。

 

 数字が悪くても評判がよければまだいいのだが、酷評の声が続々あがっているのだ。

 

 

 実は、筆者は個人的にこのドラマがけっこう好きで、不作ぎみの4月期ドラマのなかでは楽しんで観ているほう。しかし、好きだからこそしっかり観ていて、叩かれてしまう問題点も把握できている。

 

 そこで『イップス』を好んで観ているファン目線から、あえての苦言として、不評を買っている2つの大きな原因をお伝えしたい。

 

■ミステリーものとしてのクオリティが低い

 

 小説を書けなくなってしまった人気ミステリー作家・黒羽ミコを篠原、事件の謎を解けなくなってしまったエリート刑事・森野徹をバカリズムが演じ、そんなイップス状態で絶不調な2人がバディを組むミステリーコメディ。

 

 犯人とその犯行手口を序盤で視聴者に明かす、1話完結型の倒叙ミステリーの手法をおもに採用しており、主人公2人が犯人をどう追いつめていくかをコミカルに描く。

 

 篠原は “イタいおばさん” キャラを活き活きと演じているし、バカリズムは素に近い飄々とした雰囲気の役でハマッているように思う。

 

 この主人公2人のキャラクターや篠原の演技が受けつけられないという声もあったが、それ以上に大きな問題なのは、ミステリー作品としてのクオリティの低さだ。

 

 端的に言うと、犯人の使うトリックやアリバイ工作が安易だったり粗かったりして、謎解きの醍醐味が薄く、ツッコミどころ満載なのである。

 

 おのずと、主人公たちが謎を解く際の “ひらめき” もたいしたことがなかったり、推理が強引な力技で展開したりと、ミステリーファンほどげんなりしてしまうものばかり。

 

 たとえば、先週放送の第6話。8年前の殺人事件で誤認逮捕されたことで恨まれ、森野が監禁されてしまうのだが、警察が本気を出せば “秒” で犯人を割り出せそうな内容だった。

 

 警察に要求を出していた犯人は、誤認逮捕されている人物にきわめて近く、監禁場所も警察なら即座に調べるようなところ。そんな穴だらけの犯行を、ミコがたいそうな薄い推理で突き止めていくので、視聴者は白けてしまうのだ。

 

■コメディのおもしろさに波がありすぎる

 

 それでも筆者が本作を好きなのは、あくまでコメディ作品として視聴しているから。本格ミステリーを期待すると肩透かしを食うが、“ミステリー風コント” ぐらいの感覚で、キャラ同士の軽妙な掛け合いを楽しむスタンスなら、そこそこおもしろい。

 

 けれど、コメディ作品としても非常に波があり、おもしろい回とつまらない回の差が激しいのである。

 

 要因は明確。毎回ゲスト俳優が演じる犯人のキャラによって、おもしろさが上下してしまうのだ。

 

 犯人がバカバカしい肩書きだったり愛すべきアホだったりする回は、主人公2人と犯人の対決もコミカルでおもしろくなる。一方、犯人が真面目で深刻なほどつまらなくなる構造になっている。

 

 第1話はトリンドル玲奈が演じる「人気熱波師・電撃ウィッチ麻尋」というサウナ界のアイドルが犯人。黄色いフリフリの魔法使いのような衣装を着たバカみたいな芸名の人物が犯人というだけで、肩の力が抜けてクスクス笑えた。

 

 第3話は、塚本高史が演じる「フラワー健一郎」と揶揄されている2世議員が犯人。根っからのアホでお花畑的な発言ばかりしており、さも深みのあるような口調で、「部屋って掃除するときれいになりますから」などと当たり前のことを語る。ズレた会話がシュールで、いい意味でシリアスにならないのだ。

 

 だが、第4話は、香椎由宇演じる天才パティシエが犯人で、クールでつんけんしているだけのキャラだったため、コミカルさに欠けていた。第5話は渡部篤郎演じる法廷画家が犯人で、亡き妻の無念を晴らすために弁護士を殺害する内容だったので、悪い意味で終始マジメな雰囲気。

 

 このように、犯人のキャラが立っていなかったり、事件の背景が重すぎたりすると、ギャグ要素が薄まって、コメディとしてもいまいちになってしまう。

 

 ――この2つの問題点により、ミステリーとしてもコメディとしても中途半端で、非常にどっちつかずな作品になっている。

 

 今から本格ミステリー好きの視聴者を呼び戻すのは難しそうなので、今夜放送の第7話以降は、せめてコメディテイストに振り切ってくれることを期待したい。

堺屋大地

恋愛をロジカルに分析する恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラー。これまで『女子SPA!』『スゴ得』『IN LIFE』などで恋愛コラムを連載。現在は『文春オンライン』『現代ビジネス』『集英社オンライン』『日刊SPA!』などに寄稿中

( SmartFLASH )

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