大手ディスカウントストア「ドン・キホーテ」を運営する、パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(PPIH)の決算説明会で発表された人事に注目が集まった。
創業者・安田隆夫氏の長男で、22歳の安田裕作氏を取締役候補として推挙したのだ。9月の株主総会で承認されれば正式に就任となる。
PPIHの吉田直樹社長は「10代、20代の50%を顧客にするという野心的な目標」のため“必要戦力”と考えたという。
しかし、裕作氏の経歴がドン・キホーテ店舗でのアルバイトなどを経て、2024年1月に同社に入社したばかりということなどから、この人事案にはXでもこんなあきれ声が聞かれている。
《ドンキでアルバイト経験ありかつ入社して半年事務やってただけなのに、会長の息子というだけで22歳で取締役になれるのかよ》
《ユニクロみたいに優秀な経歴で実績もある息子を抜擢するならわかりますが、どちらもないのは露骨すぎるw》
《22ってペーペーの下積み始める年齢やん。他の社員から反感くらって組織が瓦解すっぞ》
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また、Xでは隆夫氏の“別の長男”を指摘する、こんな声も相次いでいた。
《安田は再婚で、前の妻との間にできた長男は廃嫡か》
《ドンキの後継者が22歳長男になっていて、40代の長男がいたはずと思ったら、後妻との子供だった。前妻の長男、後妻の長男。で後者を後継指名した》
経済担当記者はこう話す。
「隆夫氏には、前妻との間の長男がいたことは知られています。しかし、10年以上前から金銭トラブルの噂は絶えず、創業家から追放されたとみられています。そうなると、隆夫氏が築いた莫大な資産を安全に残すには、裕作氏を後継にするしかないのです」
ただ、この裕作氏の起用については「単なる創業家の暴走だとは言い切れない」として、経済アナリストが次のように語る。
「組織の若返りを図ること自体は一般的であり、会社の活性化を図る一つの手段でもあります。今回、裕作氏だけではなく、40代の代表取締役が2人加わります。
また、ドンキにはもともと『顧客親和性』という概念があり、とても大切にしている原則です。顧客最優先主義のために、つねに想定顧客に、最も近い年代の従業員が関わる必要があるというものです。
裕作氏の起用は、同社の掲げる『顧客親和性』にマッチしているとも言えます。経験不足を補って余りあるという考え方なのでしょう」
さて、ドン・キホーテの将来は“どん”なものになるのか。
( SmartFLASH )