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「楳図かずおさんの歌詞世界はデヴィッド・ボウイに匹敵」近田春夫が語る希代の漫画家の音楽センス

エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2024.12.16 06:00 最終更新日:2024.12.16 06:00

「楳図かずおさんの歌詞世界はデヴィッド・ボウイに匹敵」近田春夫が語る希代の漫画家の音楽センス

2024年3月、対談で同席した楳図かずおさんと近田春夫(写真・荒野政寿〈シンコーミュージック〉©楳図かずお)

 

 2024年10月28日、惜しくも亡くなった漫画家楳図かずおさん(享年88)。長年、親交のあったミュージシャンの近田春夫が明かす「2人の日々」――。

 

 

「2024年の3月、ウェブマガジンで対談をしたばかりでした。本当にお元気で、お話もすごく弾みました。だから、今もとても寂しい気持ちです。

 

 1970年代当時、大人気だった『まことちゃん』に、僕が組んでいたバンド、ハルヲフォンがよく描かれていました。ある日、意を決して楳図さんの事務所に理由を問い合わせると、ある程度のマニアからしか注目されていなかった僕たちのことを好きだと言ってくれて。バンドの初めてのワンマンコンサートにもゲスト出演してくださったんです。

 

 楳図さんは自動車が苦手で、京都の学園祭のゲストには、運営委員の方が運転する自転車の後ろに乗って来てくださった(笑)。そのときの姿を、今も思い出します。

 

 楳図さんが楽曲や歌唱などすべてを手がけた『闇のアルバム』の音楽性の高さと歌詞世界は、デヴィッド・ボウイに匹敵します。歌詞を提供した郷ひろみのシングル『寒い夜明け』もすごい曲です。筒美京平さんの難しいメロディに言葉がとてもうまくはまっていて、しかもその歌詞の世界観がリアリティがあるんだけどシュールで……。音楽家であり漫画家であり、本質的な表現者だったと思います」

( 週刊FLASH 2024年12月24日号 )

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