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坂本冬美の『モゴモゴ交友録』葉加瀬太郎さん(56)ーー近寄りがたい印象が一転…… “豪快ぶり” は恩師とそっくり
お会いした瞬間、「なんとなくこの人とは馬が合いそう」とか、「なんだかとっつきにくそうで、苦手なタイプかも!?」とか、勝手に思ってしまうことがあります。
2023年10月に、NHKの『うたコン』で初めてご一緒させていただいた葉加瀬太郎さんは、 “世界の歌姫” セリーヌ・ディオンさんと共鳴し合い、3年にわたって一緒に世界ツアーをなさった方です。
それだけでも畏れ多い感じがしますが、なんてったってあの迫力です、モゴモゴモゴ(葉加瀬さんごめんなさい)。どこか近寄りがたい感じを抱いていました。
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ところがです。お話しさせていただくと明るくてとっても気さくで、しかも出身が大阪なので、純度100%の関西人です。
これだけでも親しみを感じるのに十分でしたが、その葉加瀬さんから、忌野清志郎さん、細野晴臣さん、そしてわたしが組んだ3人のユニット、HISの話題が飛び出して。
「若いころ、HISの『日本の人』が大好きで、よく聴いていたんですよ」
えっ!? HISを聴いてくれていた? アルバム『日本の人』が好きだった? あぁ、そうですか。うんうん、そうだったんですね。
心の中でそう呟いたその瞬間、とっつきにくそうと感じたのはなんだったんだろうと思うほど、あっさりと心の壁は砕け、親近感が赤マルつきの急上昇です。
『うたコン』では、葉加瀬さんのバイオリンとのコラボで、『いい日旅立ち』を歌わせていただきましたが、もうリハーサルから幸せを感じていました。
わたしの息を感じながら、それに合わせるように演奏してくださるんですが、そこには葉加瀬さんの感情もしっかりと入っていて。その音に包まれながら歌っているような感じです。
葉加瀬さんの気持ちがさらに増幅した本番は、わたしの歌もどんどんいい方向に引っ張られ、もう夢の中にいるような感じです。
この時間が永遠に続いてほしいーー。そう願いながら歌っていました。
「セリーヌ・ディオンさんと誕生日が同じなんです」
というわたしの言葉に、にっこり微笑まれた葉加瀬さん。
話しかけられると、誰とでも分け隔てなく楽しそうに会話をされる葉加瀬さん。お医者様に止められても、好きなお酒は我慢しないと、豪快に笑い飛ばす葉加瀬さん……。
ん!? この感じは記憶にあるぞ。誰かと似ている……と思ったそのとき、ふっと頭に浮かんだのが、恩師・猪俣公章先生のお顔でした。
普通とは明らかに違う、一歩も二歩も抜きん出た傑物。天才というのは、お2人のような人のことをいうんだと思います。
一度、葉加瀬さんのコンサートに行かせていただきましたが、これがまたすごい!
MCのときも明るく愉快で、人を楽しませてくれますが、バイオリンを持ったら、奏でる音も世界観もスケールが違います。
弾いているというより、体が自然と動いている感じで。バイオリンの神様が舞い降りてきているんじゃないかと思うほどです。
最後はペンライトを手に、踊りまくるお客様と一緒になって大盛り上がり。とにかく楽しい。コンサートが終わった後も、その日一日ずっと幸せな気分に包まれているようでした。
もしも、またご一緒できる機会があるとしたらーー。
葉加瀬さんのバイオリンで、『夜桜お七』を歌ってみたい。葉加瀬さんの息吹がもたらされた『夜桜お七』は、どんな感じになるのか。想像しただけでワクワクが止まりません。
さかもとふゆみ
1967 年3月30日生まれ 和歌山県出身『祝い酒』『夜桜お七』『また君に恋してる』『ブッダのように私は死んだ』など幅広いジャンルの代表曲を持つ。現在、最新アルバム『想いびと』が好評発売中!
写真・中村 功
取材&文・工藤 晋
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