エンタメ・アイドル
大阪万博、チケット購入が「こわすぎる」と批判殺到…顔写真、指紋、SNSパスワード、障害の有無まで個人情報 “ほぼ丸裸” 改善約束も残る不信感
![大阪万博、チケット購入が「こわすぎる」と批判殺到…顔写真、指紋、SNSパスワード、障害の有無まで個人情報 “ほぼ丸裸” 改善約束も残る不信感](https://data.smart-flash.jp/wp-content/uploads/2025/02/11193937/bannpaku_zizi_1.jpg)
万博会場を訪れた石破首相と吉村知事(写真・時事通信)
4月13日の開幕まで2カ月あまりとなったにもかかわらず、まったく期待する声が聞こえてこない大阪万博。もとより問題点ばかりが報じられてきたこともあってか、現時点でチケットの販売枚数は約760万枚と、公式の販売目標1400万枚に遠く及ばず。金券ショップやオークションサイトには、早くも値崩れした転売チケットが大量に出回っている。
そんななか、『桶川ストーカー殺人事件』などの著書で知られるジャーナリストの清水潔氏が、2月9日、Xを更新。読売新聞の『万博チケット購入で「顔画像や指紋など第三者に提供も」、個人情報規約にSNS上「ヤバすぎる」…協会が修正検討』という記事を貼り付けたうえで、
《これでいよいよ行く人は激減であろう。こんな発想をしてるイベントエリアなんて、入る事自体が恐ろしいね》
【関連記事:大阪万博チケットが“格安転売”の寂しき実態…前売り券不調にスタッフ確保に苦戦の暗雲】
と投稿し、400万回を超えるインプレッションを記録している。
「清水氏が貼りつけた、2月8日に配信された読売新聞オンラインの記事では、電子チケット購入やパビリオン予約に必要な『万博ID』を登録する際、申請者が提供を求められる個人情報が多すぎることが問題になっていると伝えています。記事では、
《協会側が取得する個人情報として、氏名や生年月日のほか、▽顔画像や音声、指紋といった生体情報▽LINEやX(旧ツイッター)のアカウントやパスワードに関する情報▽既婚・未婚、子どもの有無、趣味嗜好(しこう)ーーなどが列挙され、国や協賛企業、外国政府に「提供する場合がある」としている》
と指摘。とくに問題視されたのが『個人情報を第三者に提供する場合がある』という部分。第三者には日本政府だけでなく、協賛企業や外国政府も含まれるので、個人情報が世界中にばらまかれる可能性があるわけです」(事件担当記者)
大阪万博の個人情報保護に関する方針については、2月5日の国会でも「個人情報の取られ方が異常」と指摘された。こうした批判を受け、伊東良孝万博相は、2月7日、記者団に「不安の声があがっていることは承知している。万博と関係ない目的で利用を許す趣旨ではない」と説明。万博協会にわかりやすく情報提供するよう指示したことを明らかにした。
実際に公式HPの「個人情報保護方針」を見てみると、「当協会(日本国際博覧会協会)が取得する個人情報」として、
・ユーザーの基本情報(氏名、ニックネーム、性別、生年月日、住所(郵便番号、都道府県名、市町村)、電話番号、メールアドレス、パスポート番号、国籍又は居住国に関する情報等)
・支払い及び決済に関する情報(クレジットカード番号等)
・位置情報
・生体情報(顔画像、音声、指紋等)
・所属先に関する情報(企業名、団体名、部署名、役職等)
など、指紋や顔写真などほぼすべての個人情報にくわえ、
・医療に関する情報(障がい者認定の有無等)
と障害の有無まで必要になっている。さらに
・SNSに関する情報(LINE、X、Facebook、Instagram又はGoogle等のアカウントやプロフィール、パスワードに関する情報等)
・入力情報(言語設定、メール配信設定、既婚・未婚の別、子どもの有無、趣味嗜好その他)
加えて、「ユーザーの端末等から取得する情報」(端末の種類、OS、IPアドレス、ブラウザ種別その他のブラウザ情報など)まで収集する、と説明している。
「これほど細かい個人情報を求められること事態が異常ですし、これだけ知られれば、ほぼ個人情報など “丸裸” も同然です。しかも、それが政府や企業、そして外国にまで提供される可能性があるわけです。
また、『チケット購入・使用規約』の第13条2項には《協会は、安全およびセキュリティ上の理由から、お客様から提供された個人情報を警察などに提供する場合があります》と記されています。これも入場者をまるで犯罪者扱いしているようで、不信感を抱く人は多いでしょう」(同)
実際、前述した清水潔氏のポストには、
《全国の学生の『修学旅行先が万博になった』ってポストをチラホラみるけど 強制的に万博に連れて行かれて強制的に個人情報抜き取られて世界中のパビリオンに提供されるって 最低の修学旅行過ぎんか?》
《指摘されなかったら、そのままありがたく情報収集されていたのか… 収集される情報の中身もヤバい(SNSのパスワードまで!)が、誰に何の目的で利用されるのか分からないのもヤバい。開催間際になってこんなヤバい情報がバレるのもヤバい》
と、当然のように批判が殺到している。
「こうした記述について、読売新聞では協会幹部の証言として『会場で勤務する国内外のスタッフや関係者を含めたID登録を想定し、網羅的な記載になっている』としています。
もちろん、会場で働く人間と、単に万博を訪れる人ではまったく立場が違うわけですから、個人情報の取り扱い方も変わってくるのは当然のこと。しかし、ただでさえ批判的な目を向けられているわけですから、少しでも誤解を生まないよう気をつけるべきでしょう」(同)
始まる前から、次から次へと問題点ばかり指摘される大阪万博。こんな状態で、はたして本当に開幕できるのかーー。