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山崎紘菜『ジョフウ』過激な性描写のある “問題作” かと思いきや…未知の業界を知る社会勉強として一見の価値あり

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記事投稿日:2025.04.08 11:00 最終更新日:2025.04.08 12:32
出典元: SmartFLASH
著者: 堺屋大地
山崎紘菜『ジョフウ』過激な性描写のある “問題作” かと思いきや…未知の業界を知る社会勉強として一見の価値あり

山崎紘菜

 

 4月1日(火)深夜に第1話が放送されたドラマジョフウ ~女性に××××って必要ですか?~』(テレビ東京系)。

 

 この『ジョフウ』というタイトルを聞いて、意味がわかった人と意味がわからなかった人、割合はどちらが多かっただろうか。

 

 本作の原作は『真・女性に風俗って必要ですか?~女性用風俗店の裏方やったら人生いろいろ変わった件~』という漫画。

 

 

 そう、『ジョフウ』とは「女性用風俗店」の略称だ。

 

 ドラマ公式サイトによると《昨今注目を集める女性用風俗・通称 女風(ジョフウ)のリアルを、裏方で働く主人公を軸に明るく健やかに描くお仕事ヒューマンドラマ》と記されている。

 

『ジョフウ』の意味を知ったうえで改めてタイトルを見ると、なかなかショッキングな問題作のように思えるが、はたして……?

 

■主人公は女性用風俗店の内勤バイト

 

 山崎紘菜演じる主人公・アカリは、ひょんなことから女性用風俗店の内勤バイトとして働くことに。当初は風俗業界に抵抗があり戸惑っていたものの、個性豊かなセラピスト(男性従業員)たちと交流して理解を深め、女性客たちの悩みに寄り添って奮闘していくという物語。

 

 第1話を視聴した率直な感想を言うと……問題作でもなんでもなかった。

 

 よくも悪くもマイルド。初回では男性経験がないという29歳OLから依頼メールが届き、“お兄さんキャラ” のセラピストが性感エステを施すシーンが描かれたが、それほど過激なわけではない。

 

 劇中のセラピストと女性客は裸になっているが、地上波なので当然女性のバストトップはいっさい映らない。そして、サービスを受けた女性客のなまめかしい声が漏れるシーンはあったが、その際は顔のアップになっており、過剰な性描写はなかった。

 

 興奮度の高いセクシーシーンを期待して観た視聴者からすれば、肩透かしを食った気持ちだったかもしれない。

 

■物語として「おもしろい」かどうかも微妙

 

 さらに、物語として「おもしろい」かどうかも正直微妙なところ。

 

 初回なので、“女性用風俗店とは?” という説明に尺を割いたのは仕方ないのかもしれない。だが、主人公のキャラクターが魅力的というわけではないし、展開や会話劇でぐいぐい惹き込まれるということもないし、淡々と進んでいった。

 

 とはいえ、観る価値ナシと言いたいわけではない。

 

 説明に尺が割かれたというのはいい要素でもあって、女性用風俗店の業界事情を知ることができるメリットがあるからだ。

 

 たとえば “本番” は違法行為だからしないという基本的なことから、実際に利用するとどういった流れでサービスを受けることになるかや、「痛みをともなう束縛プレイ」といった過激なサービスを希望する客もいるなど、さまざまな知識が得られるのである。

 

“明るくポップなお仕事ドラマ” といったフォーマットになっているので、女性用風俗業界のことを気軽に楽しみながら学べるコンテンツだと言える。

 

 また、セラピストを演じるのはイケメン俳優たちなので、『花ざかりの君たちへ~イケメン♂パラダイス~』(2007年、2011年/フジテレビ系)のような、イケメンてんこ盛りドラマのアダルト版といった捉え方をしてもいいかもしれない。

 

■かなりリアリティがあるキャスティング

 

 余談だが、第1話で登場した29歳女性客を演じた役者が美人だったため、こんなコが女性用風俗を利用するわけないと感じた人もいたかもしれない。そんなに若くてきれいなら、その気になればいくらでも素人の男をつかまえられるだろうと思った人も多いはずだ。

 

 しかし、筆者はかなりリアリティがあるキャスティングだと感じた。というのも、筆者の知人で実際に女性用風俗を利用した経験のある女性は何人もいるのだが、20代女性で人並み以上のルックスの持ち主というパターンも意外と多いからだ。

 

 恋愛しようと思えばできるし、わざわざお金を払わなくても体の関係を持てる男性はすぐに見つかりそうな女性たちが、あえて風俗を利用する心理はなかなか興味深い。第2話以降で、そういった客のエピソードも出てくるかもしれない。

 

 タイトルやテーマから過激な性描写を期待してしまうと、中身のマイルドさにガッカリするかもしれないが、未知の業界を知る社会勉強としては、一見の価値がある作品と言えるだろう。

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