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八代亜紀さん“ヌード写真入り”新譜めぐり紛糾…古くて新しい「勝手ベストアルバム」問題

八代亜紀さんの新作がトラブルに巻き込まれている
2023年12月に73歳で亡くなった歌手の八代亜紀さんの作品をめぐり、ネット上では思わぬ波紋が起こっている。新作発売をめぐるトラブルをスポーツ紙記者が語る。
「鹿児島のレコード会社、ニューセンチュリーレコードが『舟唄』『くちなしの花』などヒット曲を含む八代さんのアルバムを発売すると明らかにしました。そこに、八代さんが20代の時にプライベートで撮影された2枚の“お宝ヌード写真”が特典に付くとわかり、物議を醸しているのです。Amazonをはじめ一部のサイトでは、すでに購入不可となっています。X上では《#八代亜紀さんの尊厳を守れ》のハッシュタグが付いた投稿が、大量に拡散されています」
ニューセンチュリーレコードは4月11日更新のInstagramで、《当社は問題と成っている写真などすべての所有権を有しており売買契約書もございます》と経緯を説明。《全ての権利が当社にある以上 どこのどなたのイヤガラセを受けようとも受けて立つ所存です》と作品の発売を通告し、徹底抗戦の構えだ。
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だが、八代さんに限らず、ミュージシャンが望まない形で作品が公開されてしまうケースはよくある。トラブルの背景を音楽ライターが指摘する。
「アーティストが自ら作詞作曲を手がけた場合、当然ながら著作権は本人にあります。しかし、著作隣接権も発生します。さまざまな権利がありますが、レコードを複製する権利である複製権は、楽曲が生み出されるまでのスタジオ費用やその後の宣伝費用などを負担したレコード会社が持つ場合が大半です。
そのため本人が望まない形で、ベストアルバムを勝手に出されるといった現象が起こるのです。それを防ぐにはミュージシャン本人が楽曲の原盤権を買い取る必要があるのですが、高額である場合が多くハードルが高いのも実情です」
ニューセンチュリーレコードから発売予定の作品タイトルは『八代亜紀お宝シリーズ第一弾:忘れないでね』であり、続編の存在もほのめかしている。リリースは正当だとしても、八代さんはこのアルバムをどう思うだろうか。