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『べらぼう』横浜流星へのひと言が“現実リンク”と話題「88歳大御所俳優」の健在ぶりに視聴者驚嘆

『べらぼう』主演の横浜流星
俳優の横浜流星が主演を務めるNHK大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』の第19話が5月18日に放送された。
本作は、江戸時代に日本のメディ産業、ポップカルチャーの礎を築いた「蔦重」こと、蔦屋重三郎(つたや・じゅうざぶろう)の波乱万丈の生涯を描く。
『鱗の置き土産』と題された第19話は、かつては蔦重の師匠的な存在だったが、のちに勘違いから犬猿の仲になっていた、片岡愛之助演じる「鱗形屋孫兵衛(うろこがたや・まごべえ)」にスポットが当たった。
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鱗形屋が経営難で店をたたむことになり、彼のお抱え作家の恋川春町(岡山天音)が、いったんは鶴屋喜右衛門(風間俊介)のもとで執筆することが決まる。しかし、春町は鶴屋から「先生の作風は古いのでございます」と指摘され、悩むことに……。そうしたなか蔦重は、春町を鶴屋から引き抜く算段を立てる。
スポーツ紙記者はこの回の重要なシーンについて、こう話す。
「鱗形屋とのすれ違いを発端に、鶴屋など江戸市中の本屋衆から恨まれていた蔦重ですが、かつての恩を感じている鱗形屋が経営難に陥っていることを知って、鱗形屋の顔を立てつつ、春町を鶴屋のもとから引き抜く手段を考えていました。
そこで、頼りにしている里見浩太朗さん演じる書物問屋の店主・須原屋市兵衛に相談をすることになりました。市兵衛は、春町と鶴屋がうまくいっていないことを感じ取り、蔦重に助言するのです。これが物語を動かすことになりました」
蔦重は何やら思いついたような表情を浮かべ、その場を後にすると、市兵衛は「波に乗ってるやつは強いね。うん」とポツリ。
このシーンに、劇中のセリフ以上の“意味”を感じ取った視聴者が多かったようだ。
Xでは《「波に乗ってるやつは強いね、うん」って生きた言葉、蔦重と今の横山流星とのダブルミーニングにきこえて、時代のうねりがリンクしているようで震える》《ベテラン俳優から若手俳優への温かな言葉にも感じられると言うか。流石ですねぇ》といった具合いに、演じる里見自身の“思い”と受け止めた人が多かったようだ。
芸能記者はこう話す。
「里見さんといえば、『水戸黄門』(TBS系)シリーズを始めとして、65年もの間、時代劇に携ってきている、誰もが認める大御所俳優です。今回の『べらぼう』では、まさにその年長者としての存在感を生かした役柄になっており、現実とのリンクを感じた人も多かったのでしょう。
『べらぼう』は、視聴率こそ低迷していますが、毎回、話題が尽きず、主演の横浜さんの演技もかなり注目されています。それだけでなく、横浜さんは3月に映画『正体』で日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞し、開催中のカンヌ国際映画祭では、彼がメインキャストで出演している映画『国宝』も上映され、大きな話題になりました。
まさに、横浜さんの現在の活躍は劇中で里見さんが発した“波に乗ってるやつ”と言うべきものでしょう」
里見は『べらぼう』に第5回から登場し、最新回まで重要な役割を果たしてきた。
今回の鱗形屋を演じた片岡や、平賀源内役を演じた安田顕、松平武元役の石坂浩二など、すでに“退場”したメインキャストも多いなか、里見の出番はまだ続くと見られている。
そのため、Xでは《御年88歳の米寿ながら、台詞がはっきりと口に出てしっかり聴き取れる。長年の鍛錬か…さすがの惚れ惚れする演技》《この大河、御年88歳の里見浩太朗さんを意外とよく使うよね。リスペクト》と、現在88歳という里見の年齢に驚く声も多くあがっている。
大御所が支える“べらぼう”な主演俳優は、その期待に応えてくれるのか。