
2007年に千葉県に移住した佐藤藍子
定年が近づくと頭にチラつく「田舎暮らし」――。人も仕事も一極集中する東京を離れた女優たちが、最高の笑顔で魅力を語ってくれた!
「どちらかというとインドアで、 “ザ・都会っ子” でした」
そう笑う佐藤藍子(47)が千葉県香取市に移住したのは2007年。結婚がきっかけだった。
「競馬関係のお仕事を始めてから、競走馬の引退後が気になって、この乗馬クラブに足を運んだんです。『素敵な人だな』と思ったのが義理の母で、乗馬のインストラクターだったのが、現在の主人です」
出会いから結婚までは1年ほど。夫の家業のために移住することに迷いはなかった。
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「移住当初は驚きの連続でした。生ゴミを捨てに行こうとしたら『集積場まで、歩いて行けないわよ』って言われたり(笑)。2人の家を建てるための土地には水道がきておらず、井戸を掘るところから始めました。利用料金は、水をくみ上げるための電気代だけですし、夏はすごく冷たくて冬は温かく、ご飯の炊き上がりも違うんですよ」
現在、佐藤は芸能活動のほか、乗馬クラブで約30頭の馬の世話をサポートする。
「厩舎の掃除や、お客様の送迎などの手伝いをしています。芸能の仕事があるときは、車を2時間ほど運転して都内へ向かいます。レインボーブリッジを渡って都内に入る時間は、オンとオフの切り替えになり、新たな気持ちで仕事に臨めます」
馬や動物、自然との距離が近い環境に身を置くことで、心境の変化もあったという。
「年齢が上がってくると、仕事の内容や質、量も変わり、自分が必要とされていないのではと思ってしまうこともあります。でも今の環境のおかげで、充実した気持ちで仕事に取り組めています。以前の私は、よくも悪くも感情を表に出してしまうところがあったんですが、今は、自分がなりたい心のバランスで生きられるようになりました」
さとうあいこ
神奈川県出身、1993年デビュー。「耕作放棄地に、数種類の牧草の種を蒔きました。うまく育ったら、自分たちの馬のおやつ程度にはなるので、楽しみです」