
高橋一生と飯豊まりえ夫妻
5月23日、映画『岸辺露伴は動かない 懺悔室』が公開された。同作は大人気漫画『ジョジョの奇妙な冒険』のスピンオフ作品で、2020年からNHKで4期にわたりドラマが放送されると、2023年には映画第一弾『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』が公開。12.5億円の興行収入を呼ぶヒットとなった。今回は映画化第二弾となり、邦画で初めて全編イタリア・ヴェネツィアでおこなわれた撮影も話題を呼んでいる。
「主人公の漫画家・岸辺露伴を高橋一生さんが演じており、個性的な見た目も含めて忠実に再現されていると原作ファンからも好評です。彼は他人を本に変身させて、その人の過去や秘密を知ることができる上に、追記することで未来を変えることができる特殊能力を持っています。同作は、そんな彼の能力で、ヴェネツィアで“幸運の呪い”にかけられた親子の呪縛に巻き込まれるサスペンス。岸辺露伴の“相棒”で担当編集者の泉京香を演じるのは、ドラマシリーズから変わらず、女優の飯豊まりえさん。ヴェネツィアらしい豪華なロケーションと、飯豊さんの華やかな衣装が見どころです」(映画誌ライター)
同作には別に見どころもある。高橋一生と飯豊まりえは、2024年5月に入籍しており、夫婦共演映画でもあるのだ。
「前編・後編の2部で構成されている同映画の後半では、ホンモノの“夫婦デート”が常に繰り広げられていますよ。高橋さんと飯豊さんの“リアル夫婦”が、ヴェネツィアで食事やオペラを堪能しているシーンもあり、むしろ夫婦のドキュメンタリーでも撮っているのかと思うほどです。天真爛漫で明るい飯豊さんと、落ち着いて自身の仕事を全うする高橋さんは相性も抜群ですね。
劇中で2人は、呪いにかけられた玉城ティナさん演じるマリアと婚約者の男性との結婚に向けて協力するものの、飯豊さんが浮気相手として疑われそうになるというシーンがあります。これには観客がハラハラしてしまうほどですよ」(映画ライター)
“公私混同映画”に、ファンからは“時折ホームビデオに見えてくる”とツッコミが止まらない。映画の“売り”にもなりそうな夫婦共演だが、興行上では苦戦しているようだ。
「正直、観客の入りは厳しいですね。たしかに2人を目当てにした観客もいたので、決してネガティブな要素ではないはずですが、『ジョジョ』という人気作の実写化と考えると、勢いが足りていない印象です。実際、5月23日~5月25日の全国映画動員ランキングでは4位(興行通信社調べ、以下同)でした。1位はあの『ミッション:インポッシブル』の最新作。相手が手ごわいとはいえ、悔しい結果です。2023年の『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』の興行収入は約12億5000万円でした。これを越えるのはかなり大変そうです」
夫婦を武器に宣伝攻勢をかけるしかない。
「共演がきっかけで結婚した俳優夫婦は、結婚後は出演作品に夫婦のイメージを付けないように、共演NGにする夫婦がほとんどです。しかし、高橋夫妻は2024年5月に発表した同年の秋にはヴェネツィアでのロケに挑み、映画が公開されました。こういう経緯なので、当然、夫婦での番宣にも積極的です。高橋さんが5月23日深夜にパーソナリティを務めた『オールナイトニッポンX』(ニッポン放送)にはゲストとして飯豊さんが登場して夫婦トークを見せています。制作側としても、夫婦で番宣に出演してくれた方が話題性を見込めるのでありがたいですよね。
続編にも意欲的なようですから、とにかくまず本作を“売る”ことが大切ですね」(芸能記者)
愛の力で後伸びに期待だ。