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木村拓哉、『教場』映画化で懸念される連ドラ版“イライラ演出”の再来 原作改変に不満抱くファンも

木村拓哉主演の人気ドラマシリーズ『教場』が、2026年に映画化されることが5月26日に明らかになった。同日18時、ドラマの公式Xアカウントが、舞台となる警察学校の教室の写真2枚をアップし、公式サイトのURLを公開した。20時には「鬼教官・風間公親の授業が再び始まる」とつづり、情報解禁していく旨をポストしていた。
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『教場』の映画化に、シリーズのファンは大喜び。Xには歓喜の声が次々投稿された。
《楽しみにしてます!》
《待ってました それも大きなスクリーンで見れるなんて楽しみにしてます》
《ずっと発表をお待ちしていたので、嬉しくて涙が止まりません!又風間公親様にお会いできるなんて、こんな幸せな事はありません》
同シリーズは、連続ドラマとして『風間公親-教場0-』の放送終了後の2023年9月、翌年春のスペシャルドラマとして続編を放送する、と予定していたが、結果的に収録が延期されるという報道があった。こうしたトラブルを乗り越えての映画発表に、ファンの喜びもひとしおだ。しかし一方で、この『教場0』に関しては、不評の声が出ていたのも事実だ。
《脚本がひどい。これって原作あるんじゃないの?第一作はこんなにひどくなかった気がする。まるで前作をベースにした素人作の2次作品》
《キムタクの怖い渋い演技は満点なんだけど、それを上回るほどの考証・検証不足がひどい》
《虐待の描き方がひどい。警察官の夫婦。夫が娘を虐待(何時間も娘を水責め)していた→それに気づいても止めない、通報しなかった、という母親。夫とは離婚したが夫は野放しのまま警官続けている。》
とくに最終回については「おかしなシーンばかりだった」と、ドラマ制作会社プロデューサーが眉間に皺を寄せながら話す。
「主人公の風間が、15年前に逮捕して刑務所に服役していた十崎を再び逮捕するシーンがあったのですが、わざと十崎にぶつかって騒ぎ立て、公務執行妨害の体で逮捕するという、“転び公妨”と呼ばれ、社会的に問題視されているようなやり方でした。しかも、強引に拘束した様子がSNSで拡散されたうえ、証拠も証言も不十分で釈放されるという展開に、イライラしたドラマファンも多かったようです。
さらにラストシーンでは、警察学校で指導官をしている風間の前に、突如、釈放された十崎が現れ『妹はどこだ』と問いかけました。まさにこの“謎”の場面の最中に、『教場0』のタイトルロゴが現れて終了。ファンを置いてけぼりにした演出といわれました。翌週に2時間スペシャルを『特別編』と題して放映するも、中身は総集編で、最終回に出てきたストーリーの謎は回収されないままでした」
業界関係者の間では、今回の映画版でも、同じような疑問の展開が起きるかもしれないという危惧があるという。前出のドラマ制作会社プロデューサーはこう語る。
「『教場』シリーズは原作小説があるのですが、登場人物の年齢や性別の変更、別の人物の設定を取り入れるなど、原作とは異なる部分が非常に多いです。一部の原作ファンは、改変されたことにも不満を述べています。
今回の映画でメガホンを取るのは『ひとつ屋根の下』や『Dr.コトー診療所』などを手がけた中江功監督で、脚本は『踊る大捜査線』シリーズの君塚良一氏です。お2人とも、テレビシリーズでも監督と脚本を務めており、今回の映画でもタッグを組んだわけですが、『教場0』な演出をする可能性は十分にあるでしょう。原作に忠実であれば、新たな話も原作に準拠すればいいですが、今回は映画版ということで、短い時間でいかに盛り上がるポイントを作るかなど、かなり難しい作業が要求されることになります。
実際、ドラマ『教場0』は、全話世帯平均視聴率が9.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と2ケタ割れでした。木村拓哉さん主演の連ドラで、初めて全話平均で1ケタに陥落した作品です。『教場0』を“反面教師”として、改善されればいいのですが……」
スタッフたちは、視聴率に代わり「興行収入」と向き合うことになる。