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川口ゆりな グループ解散、オーディション落選…挫折を乗り越えつかんだミュージカルの大役への思い

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記事投稿日:2025.05.31 06:00 最終更新日:2025.05.31 06:00
出典元: 週刊FLASH 2025年6月10日号
著者: 『FLASH』編集部
川口ゆりな グループ解散、オーディション落選…挫折を乗り越えつかんだミュージカルの大役への思い

「舞台で生まれる芝居は、毎日違うのが当たり前。私自身、初めての舞台で、どんな感情に出合えるのか楽しみです!」(川口ゆりな)(写真・福田ヨシツグ)

 

「人生、ときどき思ってもいなかったことが起きることがあるし、その逆に自分がこうしたい、ああなりたいと思ってもそのとおりには運ばないじゃないですか。そこがおもしろいと思うし、それを楽しめる自分でいたいと思っています」

 

 高橋ひかると同じ「第14回全日本国民的美少女コンテスト」で、演技賞を受賞した川口ゆりながここまで駆け抜けてきた道は、ジェットコースターのようにねじれ、上昇と急降下を繰り返してきた。

 

「事務所に入ったとき、最初にやりたいと思ったお仕事はファッションモデルです。そこから演技の勉強をさせていただき、仲間と一緒に勉強することで、自分を表現できるお芝居の楽しさに目覚めて。でも、デビューしたのはなぜか……(笑)」

 

 

 アイドルグループのX21。川口は2期メンバーに選抜された。

 

「最初は戸惑いました。でも母の影響で、ポップスから邦楽、洋楽、クラシック、K-POP……いろんな音楽に合わせて、母娘で歌ったり踊ったりするくらい音楽はいつも側にあったので、グループに入ってすぐにその環境を楽しんでいる自分がいました」

 

 楽しい、とにかく楽しい。朝起きて眠るまで、毎日キラキラと輝いていたという。しかし、加入して2年半後にグループは解散。悶々とする川口の目の前に飛び込んできたのが、Niziプロジェクトのオーディションだった。

 

「受けてみたい。でも、応募条件に事務所所属不可というのがあって……。受けるためには、事務所をやめなくちゃいけない。これまで築いてきたものをすべて捨てて挑戦するか。それとも、もう一度ここでがんばるか……悩みましたね」

 

 それでも挑む覚悟はあるのか!? その問いかけに川口が下した結論は――。

 

「ここでがんばる。私の選択は間違っていないと自分に言い聞かせて。でも、後で考えると覚悟ができてなかったんですよね(苦笑)。そのこともあって、ガルプラ(Girls Planet999)のオーディションは、迷うことなく覚悟を決めて応募しました」

 

 韓国、中国、日本から選ばれた99人で競うオーディション番組。164カ国の視聴者による第1回個人投票では第1位に輝いた。

 

「最初にいい順位をいただいたことで、恐怖に近いプレッシャーがのしかかってくるうえに、実力不足を実感する日々で、精神と体のバランスが壊れ、どんどん押しつぶされていくような感じでした」

 

 5カ月に及ぶスマホ禁止のデジタルデトックス生活で浮かび上がってきたのは、それまで自分を飾っていたものが削ぎ落とされた、ありのままの自分だったという。

 

「最終順位は14位。がんばってきた仲間と一緒にデビューできない、同じステージに立つことができないという悔しさもありましたが、それを上回るくらい結果を残したいと思っていた自分がいたことにちょっと驚いて、ホテルに帰ってボロボロ泣きました」

 

 経験してきたことは何ひとつ無駄にはならないし、無駄にしたくない――。

 

 帰国した川口は、ファッション誌「MORE」の専属モデルとなり、「イメージできなかった」という理由で一度は断わったソロアーティストの道を走り出した。

 

 その川口が今回、ヒソモノとして持って来てくれたのが、自身がSNSのアカウントやプロフィルに使用しているファンマーク、 “幸せの青い蝶” ユリシスをデザインしたオリジナルのイヤモニ。

 

「耳の穴に粘土状の液を流し込んで、15分動かずにじっと我慢です(笑)。それまで用意していただいていたイヤモニは、ゆるかったりきつかったりでしたが、これはフィット感が抜群で、私の最高の宝物です」

 

 モデル、アーティスト、役者という3本のレールを走る川口が目指すのは、イチ推しの韓流ドラマ『ホテルデルーナ~月明かりの恋人~』で主演を務めた、役者とシンガーソングライターの二刀流で観る者、聴く者を魅了するIU(アイユー)だ。

 

「IUさんは、いろんな面を持っていて、そのすべてが個性的で、私もそうなりたいと思っています。枠にはまらず、オリジナリティがあって、どの川口ゆりなも、『ゆりなっぽいよね』と言っていただけるような人になりたいです」

 

 目を輝かせた川口がいま、そのエネルギーを注いでいるのが、世界中で人気を博し、ドラマ版も大ヒットを記録した『梨泰院クラス』のミュージカル。川口が演じるのは、乃木坂46の3代目キャプテン、梅澤美波とのダブルキャストで演じるオ・スアだ。

 

「オ・スアに対する認識を共有しつつ、私は私の色のオ・スアを、梅澤さんは梅澤さんの色を、演出の方をまじえて一緒に作り上げていく作業がすごく楽しくて。できれば両方を観ていただき『どっちも魅力的だった』と言っていただけたら最高です」

 

かわぐちゆりな
1999年6月19日生まれ 宮崎県出身 2021年に韓国で日中韓ガールズグループオーディション番組『Girls Planet999:少女祭典』に出演。2022年2月より「MORE」の専属モデル。同年3月に、デジタルシングル『Look At Me』でソロデビュー。6月9日から始まる東宝ミュージカル『梨泰院クラス』に、オ・スア役で出演予定

 

取材&文・工藤 晋
スタイリスト・二宮梨緒
ヘアメイク・ナカヤスミク
衣装協力・POOLDE、a wear JW、Matilda rose、TUWAKRIM(805showroom)

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