園子温氏、性加害めぐる判決を「あとがき感想文」と否定して批判殺到…背景に日本映画界の深刻 “女性蔑視” かつて人気女優が明かす

 

　5月27日、映画監督・園子温氏が記者会見し、自らの性加害疑惑について反論した。

 

「園子温監督は、2022年4月に『週刊女性』が報道した性加害疑惑と、そのもととなった俳優・松崎悠希氏のツイッターの書き込みについて名誉毀損であると提訴しました。

 

『週刊女性』を発行する主婦と生活社とは、2023年に和解しました。一方、松崎氏との裁判は継続しており、5月17日、東京地裁が判決を出しました。松崎氏に投稿の削除と22万円の支払いを命じる内容です。

 

　記者会見では、『この3年間、私は映画という表現活動を絶たれ、家族にも止むことのない誹謗中傷が浴びせられた。しかし、やっと裁判で私の潔白が証明できた』と語っていました」（芸能記者）

 

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　松崎氏による名誉毀損が一部認められた形だが、判決文では、園氏がとったある “重大な行為” について事実認定がおこなわれた。

 

「園氏は一貫してあらゆる性加害について身の潔白を主張しましたが、判決文には《性的な行為を要求する文面のメッセージを送信したことは真実であると認められる》と記載されています。

 

　また、松崎氏が主張するような “ワークショップで知り合った女優” に対して園氏が性的要求をしたことが真実であるとは認められなかったものの、園氏は実際に性行為をした女優を自身の作品に出演させていたという点については、裁判所も認めています。

 

　これについて記者会見で問われた園氏は、『裁判は主文が大事。指摘の箇所はあとがき感想文みたいなものだから』と、地裁の認定を否定するような回答をしました」

 

　ネット上では、こうした園氏の態度に批判が殺到している状況だ。一部勝訴した園氏だが、なぜ批判の声が止まらないのか。背景に「日本映画界に対する深刻な不信がある」と語るのは芸能ジャーナリストだ。

 

「園氏の会見後、ネット上では女優・鈴木砂羽さんが過去に『note』というブログサービスに長文で書き記した日記が注目されています。同ブログには、当時、鈴木さんと一緒に仕事する予定だった映画監督とのやりとりが書かれています。

 

　その監督から主演の打診があり、事前に試写会で監督の作品を鑑賞したものの、鈴木さんが監督のことを絶賛しなかったため、機嫌が悪くなったという内容です。

 

　その映画監督は、『あんなテレビの延長映画みたいな作品に出てイイ気になってる』『〇〇監督はクソだ、あんな作品に出てるお前もクソ』などと過去の作品まで話に出して罵倒。かなり不快な思いをした当時の状況が詳細に描写されていたのです」

 

　さらに、この映画監督は過去に付き合っていたという女優の名前を出し、その女優が売れたのは自分の功績だと語り出したことも書かれていた。

 

　この赤裸々なブログを読んだ人たちからは、唖然とする声があがっている。実際にXでは、

 

《この様な人物は2度と権力を握らせてはならないと感じる》

 

《気持ち悪いの一言に尽きる》

 

《力尽くで搾取しようとしてくる側の人間は許したくない》

 

　と、あまりにもひどい内容に空いた口が塞がらないようだ。

 

「鈴木さんの書いた内容は、きわめて詳細で、リアリティに満ちています。まさに女優を “モノ” のように扱う監督が大勢いる日本映画界に、多くの人が不信感を持っているということでしょう。

 

　そんななかで、園氏がどれほど自身の潔白を主張しても、なかなか信用されないという状況です。園氏だけに限らず、業界全体でいかに信用を取り戻していくのか、課題が突きつけられていると言えそうです」（芸能プロ関係者）

 

　性加害が許される業界などあっていいはずがない。