『ワタナベお笑いNo.1決定戦』優勝の「金の国」中学までダウンタウンを知らなかった！

 

　6月15日配信のワタナベエンターテインメント所属の芸人による『ワタナベお笑いNo.1決定戦2025』（ABEMA）で、四千頭身だけでなく、『キングオブコント2023』『キングオブコント2024』（TBS系）で2年連続ファイナリストになっているファイヤーサンダーを抑えて、金の国が優勝しました。

 

　金の国は2017年に結成。坊主頭でいつもニコニコ明るい渡部おにぎりさん（30）と、メガネをかけ知的でクールな桃沢健輔さん（32）からなる、キャラクターが対照的なコンビです。

 

　同大会で披露した2本のコントは、ともに設定、ストーリー展開、演技力などすべてが秀逸でした。金の国は以前からコントに定評があり、2021年には、活躍が期待される芸人を集めたネタの大会『ツギクル芸人グランプリ2021』（フジテレビ系）やネタで争う『マイナビLaughter Night』（TBSラジオ）のグランドチャンピオン大会でも、立て続けに優勝しているコントの実力者です。

 

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　筆者は以前、お笑い芸人を目指したきっかけについて、金の国の2人にお話を伺っています。

 

　ツッコミの桃沢さんが最初にお笑いに興味を持ったのは中学生時代だったと言います。

 

桃沢「僕は中学生のときに『ゴッドタン』（テレビ東京系）を見てお笑いにハマりました。早く寝ないと怒られる家庭だったので、親に見つからないように深夜こっそり起きてテレビを見ないといけなくて。そうやって見たのが『ゴッドタン』でした。

 

　親が厳しいから「（テレビを）見ちゃだめ」って言われてて。中学ぐらいまでダウンタウンさんすら知らなかったぐらい、お笑いを見られなかったんです。それで、周りの友達に「面白い芸人さん誰？」って聞いたら、みんなダウンタウンさんて言うんです。そこでお笑い好きの友達に『ごっつええ感じ』（フジテレビ系）のDVDをすすめられて見るようになりました。

 

　桃沢さんのご両親がバラエティ番組を好きではなかったため、テレビを見せてくれなかったそうです。

 

桃沢「チャンネル権を親が持ってたから、僕もバラエティ番組を見られなかったんですよ。ただ『ロンドンハーツ』（テレビ朝日系）だけは見せてくれました」

 

『ロンドンハーツ』は親が子供に見せたくない番組アンケートで1位になった番組。なぜ、そんな番組を見せてもらえたのでしょうか。

 

桃沢「親は見せたくないと思いつつ、親が見たすぎて（笑）。だから『ロンドンハーツ』だけは一緒に見ることが許されてたんです」

 

　一方、ボケの渡部さんも子供の頃からあまりお笑い番組を見ていませんでした。

 

渡部「僕もお笑いをあんまり見てなくて。小学生の頃にテレビをつけて『エンタの神様』（日本テレビ系）とかやってたら見るぐらいで。お笑いより、僕、ずっと野球をやってたので野球中継ばっかり見てました」

 

　そんな桃沢さんと渡部さんがなぜお笑い芸人をやろうと思ったのか。

 

渡部「大学まで野球をやってて最初はプロ野球選手を目指したんですが、自分の実力では難しいとわかっちゃって。でも、有名になりたいという気持ちはあったので、体型や顔も芸人ぽいし、野球部でもいじられたりギャグをやって『お笑い担当」だったりしたので目指そうと思いました」

 

桃沢「僕は中学でお笑いにハマって芸人をやりたかったんですけど、性格があまり明るくないから、周りに『絶対向いてないから、無理すんな』って止められてばかりいたんです。それで、大学卒業後も進路に迷って、半年友達の家に居候してました。

 

　僕は大学で漫画研究会に所属していたんですが、その時期に、ほんの数回ですがプロの漫画家さんを手伝ったんです。そこでプロの仕事を見たら『ここまでこだわれないな』と思ったんです。でも、芸人だったら『好きだからこだわれるんじゃないかな』と思って、芸人の道に進みました」

 

　渡部さんはプロ野球選手、桃沢さんはプロの漫画家をともに挫折。しかし2人はお笑いの世界に入り、数々の大会で優勝し、芸人の世界でみごと花を咲かせました。

 

　そんなコントの実力者の2人ですが、コント日本一を決める大会『キングオブコント』では思うような結果が出ておらず、いまだ決勝に進めていません。同大会は来月から予選が始まります。今年の『キングオブコント2025』は、金の国が台風の目になること間違いなさそうですね。