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福原遥主演、フジ月9ドラマ「児童相談所」舞台に初回好調発進も“美談”で終わらせることに寄せられる疑問

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記事投稿日:2025.07.08 20:45 最終更新日:2025.07.08 22:17
出典元: SmartFLASH
著者: 『FLASH』編集部
福原遥主演、フジ月9ドラマ「児童相談所」舞台に初回好調発進も“美談”で終わらせることに寄せられる疑問

福原遥

 

 7月7日、月9ドラマ『明日はもっと、いい日になる』(フジテレビ系)の第1話が放送された。福原遥が主演を務め、林遣都が共演。児童相談所(以下・児相)を舞台にした、ハートフルヒューマンドラマだ。初回放送から平均視聴率(ビデオリサーチ調べ、関東地区。以下同)は世帯7.1%、個人4.1%と好調な滑り出しとなった。

 

「ドラマは福原遥さんのほか、生田絵梨花さんなど若手俳優陣が集結。さらに、15年半ぶりの月9出演となる柳葉敏郎さんもキャスティングされており、豪華な面々となっています」(放送作家)

 

 物語は、「刑事になってたくさんの人を助けたい」という夢を幼いころから描いていたヒロイン・夏井翼(福原)が、突然、海辺の児相への出向を命じられるところから始まる。さらに、児相に「子どもの泣き声が聞こえる」という連絡が入ったことをきっかけに、問題を抱える家庭と、児相のやり取りが繰り広げられるという内容だ。

 

 

「第1話では、8歳の息子を持ちながら、1日3時間しか睡眠が取れないほど生活のために働き続ける、シングルマザーの話が取り上げられました。懸命に母親が働く姿を見て、自分のことは自分でやろうとするも、うまくいかず部屋を散らかす息子と、疲れて帰宅し、そんな状況を目の当たりにして息子を怒鳴り、叩く母親。双方の気持ちの入れ違いが、虐待に結びついているストーリーとなっていました」(同前)

 

 物語終盤には、子どもを児相が引き取るも「一緒にいたい」と、母親と息子が思いを確認し、同居を再開する、ハッピーエンドで終わった。「感動した」という声が相次ぐ一方、一部、X上では、その内容に違和感を覚える声も少なくない。

 

《綺麗にまとめ過ぎてサーッと引いたわ》

 

《ただリアリティ無さすぎ、重みが全く無い》

 

《美談で終わった........違うよ......》

 

 虐待の現場を“美化”されたことに、首を傾げる視聴者もいたようだ。

 

「こども家庭庁の2023年度の調査報告によると、現在、全国233か所の児童相談所における児童虐待相談対応件数は、22万5509件。前年度比で5%増加していて、年々、増加傾向です。とくに心理的虐待の増加が著しく、身体的虐待よりも目に見えないものが多くなっています。

 

 さらに「子ども虐待防止『オレンジリボン運動』」の公式サイトによれば、虐待による死亡事例は年間50件を超えており、1週間に1人の子が命を落としている、との記載もあります」(社会部記者)

 

 こうした深刻な社会問題を、ドラマのなかでどう描くのか、単なる“感動ストーリー”にはしにくいと、芸能ジャーナリストは分析する。

 

「児相について世間の注目が集まったり、理解が進むことは期待できるでしょう。一方、児童虐待の問題は、決して“ハートウォーミング”に終わらせられるような事例ばかりではありません。すべてを明るくハッピーに描こうとすると、当事者、関係者から反発の声が出るかもしれません」

 

 問題提起しつつ、どこまでドラマとして描くことができるのか。

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